ディオファントス方程式 $5x + 7y = 1$ の整数解を求める問題。 1. 整数解を1つ求める。 2. 全ての整数解を求める。 3. $xy$ 平面上に整数解をいくつか図示する。

数論ディオファントス方程式連分数展開最大公約数二項係数無理数背理法
2025/5/20
## 問1

1. 問題の内容

ディオファントス方程式 5x+7y=15x + 7y = 1 の整数解を求める問題。

1. 整数解を1つ求める。

2. 全ての整数解を求める。

3. $xy$ 平面上に整数解をいくつか図示する。

2. 解き方の手順

1. まず、特殊解を1つ見つける。

5x+7y=15x + 7y = 1 の場合、x=3,y=2x = 3, y = -2 が解の一つである。つまり、5(3)+7(2)=15(3) + 7(-2) = 1

2. 次に、一般解を求める。

5x+7y=15x + 7y = 15(3)+7(2)=15(3) + 7(-2) = 1 の差をとると、5(x3)+7(y+2)=05(x - 3) + 7(y + 2) = 0 となる。
変形して 5(x3)=7(y+2)5(x - 3) = -7(y + 2) を得る。
5と7は互いに素なので、x3x - 3 は7の倍数、y+2y + 2 は-5の倍数でなければならない。
したがって、x3=7kx - 3 = 7ky+2=5ky + 2 = -5kkk は整数)と書ける。
これを解くと、x=7k+3x = 7k + 3y=5k2y = -5k - 2 となる。

3. 最後に、$xy$ 平面上に整数解を図示する。

例えば、k=1,0,1k = -1, 0, 1 のとき、(x,y)=(4,3),(3,2),(10,7) (x, y) = (-4, 3), (3, -2), (10, -7) が整数解となるので、これらをxyxy平面上にプロットする。

3. 最終的な答え

1. 整数解の一つ: $(x, y) = (3, -2)$

2. 全ての整数解: $(x, y) = (7k + 3, -5k - 2)$ ($k$ は整数)

3. 整数解の例: $(-4, 3)$, $(3, -2)$, $(10, -7)$

## 問2

1. 問題の内容

5\sqrt{5} の連分数展開を求める。

2. 解き方の手順

5\sqrt{5} の連分数展開を求める。
5\sqrt{5} は整数部分が2なので、
5=2+(52)\sqrt{5} = 2 + (\sqrt{5} - 2)
52=1152=15+254=15+2\sqrt{5} - 2 = \frac{1}{\frac{1}{\sqrt{5}-2}} = \frac{1}{\frac{\sqrt{5}+2}{5-4}} = \frac{1}{\sqrt{5}+2}
5+2\sqrt{5} + 2 の整数部分は4なので、
5+2=4+(52)\sqrt{5} + 2 = 4 + (\sqrt{5} - 2)
52\sqrt{5} - 2 は先ほどと同じなので、繰り返される。
5=[2;4]\sqrt{5} = [2; \overline{4}]

3. 最終的な答え

5=[2;4]\sqrt{5} = [2; \overline{4}]
## 問3

1. 問題の内容

教科書の命題1.8は、a,b,ca, b, c を0でない整数とするとき、abca \mid bc かつ gcd(a,b)=1\gcd(a, b) = 1 ならば aca \mid c であることを述べている。ここで、gcd(a,b)=1\gcd(a,b) = 1 という条件ははずせないことを示す。

2. 解き方の手順

gcd(a,b)=1\gcd(a, b) = 1 の条件が成り立たない例を挙げる。
例えば、a=4,b=2,c=2a = 4, b = 2, c = 2 とする。
このとき、abca \mid bc4(2×2)=44 \mid (2 \times 2) = 4 なので成り立つ。
しかし、aca \mid c424 \mid 2 となり、これは成り立たない。
また、gcd(4,2)=21\gcd(4, 2) = 2 \ne 1 である。
別の例として、a=6,b=3,c=4a = 6, b = 3, c = 4 とする。
このとき、abca \mid bc6(3×4)=126 \mid (3 \times 4) = 12 なので成り立つ。
しかし、aca \mid c646 \mid 4 となり、これは成り立たない。
また、gcd(6,3)=31\gcd(6, 3) = 3 \ne 1 である。

3. 最終的な答え

a=4,b=2,c=2a = 4, b = 2, c = 2 のとき、abca \mid bc は成り立つが、aca \mid c は成り立たない。gcd(a,b)=21\gcd(a, b) = 2 \ne 1 であり、gcd(a,b)=1\gcd(a,b) = 1 の条件が成り立たない例である。
## 問4

1. 問題の内容

mm を合成数とし、1km11 \le k \le m - 1 とする。このとき、二項係数 (mk)\binom{m}{k}mm で割り切れるかどうかを考察する。

2. 解き方の手順

mm が合成数であるとき、m=abm = ab (1<a,b<m1 < a, b < m) と書ける。
(mk)=m!k!(mk)!=m(m1)!k!(mk)!\binom{m}{k} = \frac{m!}{k!(m-k)!} = \frac{m(m-1)!}{k!(m-k)!}
(mk)\binom{m}{k}mmで割り切れない例として、m=4m = 4, k=2k = 2を考える。
(42)=4!2!2!=4×3×2×1(2×1)(2×1)=244=6\binom{4}{2} = \frac{4!}{2!2!} = \frac{4 \times 3 \times 2 \times 1}{(2 \times 1)(2 \times 1)} = \frac{24}{4} = 6
このとき、6644 で割り切れない。
(mk)\binom{m}{k}mmで割り切れる例として、m=6m = 6, k=3k = 3を考える。
(63)=6!3!3!=6×5×4×3×2×1(3×2×1)(3×2×1)=72036=20\binom{6}{3} = \frac{6!}{3!3!} = \frac{6 \times 5 \times 4 \times 3 \times 2 \times 1}{(3 \times 2 \times 1)(3 \times 2 \times 1)} = \frac{720}{36} = 20
このとき、202066 で割り切れない。
(mk)\binom{m}{k}mmで割り切れる例として、m=4m = 4, k=1k = 1を考える。
(41)=4!1!3!=4×3×2×1(1)(3×2×1)=246=4\binom{4}{1} = \frac{4!}{1!3!} = \frac{4 \times 3 \times 2 \times 1}{(1)(3 \times 2 \times 1)} = \frac{24}{6} = 4
このとき、4444 で割り切れる。
mmが素数であれば、(mk)\binom{m}{k}mm で割り切れることが知られている。
しかし、mmが合成数の場合、kkの値によっては割り切れない場合がある。

3. 最終的な答え

二項係数 (mk)\binom{m}{k} は、mm で常に割り切れるとは限らない。
## 問5

1. 問題の内容

2 の3乗根 23\sqrt[3]{2} が無理数であることを示す。

2. 解き方の手順

背理法を用いる。
23\sqrt[3]{2} が有理数であると仮定する。
すると、23=pq\sqrt[3]{2} = \frac{p}{q} (p,qp, q は互いに素な整数, q0q \ne 0) と表せる。
両辺を3乗すると、(23)3=(pq)3(\sqrt[3]{2})^3 = (\frac{p}{q})^3 となり、2=p3q32 = \frac{p^3}{q^3} を得る。
したがって、2q3=p32q^3 = p^3 となる。
この式から、p3p^3 は偶数である。
p3p^3 が偶数ならば、pp も偶数である。
したがって、p=2kp = 2k (kk は整数) と書ける。
これを 2q3=p32q^3 = p^3 に代入すると、2q3=(2k)3=8k32q^3 = (2k)^3 = 8k^3 となり、q3=4k3q^3 = 4k^3 を得る。
この式から、q3q^3 は偶数である。
q3q^3 が偶数ならば、qq も偶数である。
ppqq がともに偶数であることは、ppqq が互いに素であるという仮定に矛盾する。
したがって、23\sqrt[3]{2} は無理数である。

3. 最終的な答え

2 の3乗根 23\sqrt[3]{2} は無理数である。

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