x軸上を運動する質点の時刻tにおける速度 $v(t) = e^{-\frac{t}{2}} \sin(2t)$ が与えられている。 (i) $0 \leq t \leq 2\pi$ の範囲でv(t)のグラフの概形を描き、その考え方を説明する。 (ii) 時刻tにおける加速度a(t)を求める。 (iii) 時刻tにおける位置x(t)を求める。ただし、t=0のときx=0とする。 (iv) 時刻が経つにつれて、質点の位置がどのように振る舞うかを答える。
2025/5/20
1. 問題の内容
x軸上を運動する質点の時刻tにおける速度 が与えられている。
(i) の範囲でv(t)のグラフの概形を描き、その考え方を説明する。
(ii) 時刻tにおける加速度a(t)を求める。
(iii) 時刻tにおける位置x(t)を求める。ただし、t=0のときx=0とする。
(iv) 時刻が経つにつれて、質点の位置がどのように振る舞うかを答える。
2. 解き方の手順
(i) グラフの概形
の範囲で考える。
- は減衰関数であり、tが増加するにつれて減少する。
- は周期が の正弦波である。
- は、減衰する振幅を持つ正弦波となる。
- となるのは、 のとき。つまり、 (nは整数)のとき、
の範囲では、t=0, , , , で v(t)=0 となる。
- 極大値、極小値は、 の時に現れる。
(ii) 加速度の計算
加速度 は速度 の時間微分で与えられる。
積の微分公式を用いる:
(iii) 位置の計算
位置 は速度 の時間積分で与えられる。
部分積分を2回行う。
とする。
とすると、
次に、 を計算する。
とすると、
初期条件 を用いると、
(iv) 時刻が経つにつれて
のとき、 となるので、
時刻が経つにつれて、質点の位置は に近づく。
3. 最終的な答え
(i) v(t)のグラフの概形:減衰する振幅を持つ正弦波。v(t)=0 となるのは、t=0, , , , のとき。
(ii) 加速度:
(iii) 位置:
(iv) 時刻が経つにつれて、質点の位置は に近づく。