円の方程式 $|z - \alpha| = r$ を変形すると、$z\bar{z} - \bar{\alpha}z - \alpha\bar{z} + k = 0$ ($k = |\alpha|^2 - r^2$) と表わせる。なぜ $z\bar{z} - \bar{\alpha}z - \alpha\bar{z} + k = 0$ ($k = |\alpha|^2 - r^2 + |z|^2$) ではないのか?

幾何学複素数平面複素数
2025/5/20

1. 問題の内容

円の方程式 zα=r|z - \alpha| = r を変形すると、zzˉαˉzαzˉ+k=0z\bar{z} - \bar{\alpha}z - \alpha\bar{z} + k = 0 (k=α2r2k = |\alpha|^2 - r^2) と表わせる。なぜ zzˉαˉzαzˉ+k=0z\bar{z} - \bar{\alpha}z - \alpha\bar{z} + k = 0 (k=α2r2+z2k = |\alpha|^2 - r^2 + |z|^2) ではないのか?

2. 解き方の手順

円の方程式 zα=r|z - \alpha| = r を変形してみる。
まず両辺を2乗すると、
zα2=r2|z - \alpha|^2 = r^2
複素数の絶対値の2乗は、その複素数とその共役複素数の積で表せるから、
(zα)(zα)=r2(z - \alpha)(\overline{z - \alpha}) = r^2
(zα)(zˉαˉ)=r2(z - \alpha)(\bar{z} - \bar{\alpha}) = r^2
zzˉzαˉαzˉ+ααˉ=r2z\bar{z} - z\bar{\alpha} - \alpha\bar{z} + \alpha\bar{\alpha} = r^2
ここで、z2=zzˉ|z|^2 = z\bar{z} および α2=ααˉ|\alpha|^2 = \alpha\bar{\alpha} であるから、
zzˉαˉzαzˉ+α2=r2z\bar{z} - \bar{\alpha}z - \alpha\bar{z} + |\alpha|^2 = r^2
zzˉαˉzαzˉ+α2r2=0z\bar{z} - \bar{\alpha}z - \alpha\bar{z} + |\alpha|^2 - r^2 = 0
ここで、k=α2r2k = |\alpha|^2 - r^2 とおくと、
zzˉαˉzαzˉ+k=0z\bar{z} - \bar{\alpha}z - \alpha\bar{z} + k = 0
したがって、k=α2r2k = |\alpha|^2 - r^2 であり、k=α2r2+z2k = |\alpha|^2 - r^2 + |z|^2 ではない。
問題文にある、k=α2r2+z2k = |\alpha|^2 - r^2 + |z|^2 とすると、円の方程式は成り立たない。
z2=zzˉ|z|^2 = z\bar{z} であることは、zz が円周上の点であればいつでも成り立つ。しかし、kk は定数でなければならない。kkz2|z|^2 が含まれてしまうと、zz の値によって kk が変化してしまうため、kk を定数として定めることができなくなる。

3. 最終的な答え

k=α2r2+z2k = |\alpha|^2 - r^2 + |z|^2 とすると、kk が定数ではなく、zz に依存する変数になってしまうため、円の方程式を表せない。

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