(1) ポテンシャルエネルギーを求める。
U=−∫Fxdx=∫λe−ax(1−e−ax)dx=λ∫(e−ax−e−2ax)dx =λ(−a1e−ax+2a1e−2ax)+C=−aλe−ax+2aλe−2ax+C x→∞ で U→0 となるように積分定数 C を決める。x→∞ のとき、e−ax→0 なので、0=0+0+C より C=0。 よって、U=−aλe−ax+2aλe−2ax (2) ポテンシャルエネルギーの1回微分、2回微分を計算する。
dxdU=−λe−ax(1−e−ax)=Fx dx2d2U=λae−ax(1−e−ax)+λe−ax(ae−ax)=λae−ax(1−e−ax+e−ax)=λae−ax 極値点を求める。dxdU=0 となる x を求める。 −λe−ax(1−e−ax)=0 より、e−ax=1。よって、x=0。 x=0 のとき、U=−aλ+2aλ=−2aλ。 変曲点を求める。dx2d2U=0 となる x を求める。 λae−ax=0。これは、x が有限の値では成り立たない。 limx→∞dx2d2U=0。 しかし、x→∞ ではポテンシャルエネルギーは0に漸近するので、変曲点とは言えない。 増減表を作成する。
dxdU=−λe−ax(1−e−ax) x<0 のとき、e−ax>1 なので、dxdU>0。 x>0 のとき、e−ax<1 なので、dxdU<0。 dx2d2U=λae−ax>0 なので、常に下に凸。 | x | -∞ | | 0 | | ∞ |
| :---- | :---- | :---- | :------ | :---- | :---- |
| dU/dx | + | + | 0 | - | - |
| d2U/dx2 | + | + | + | + | + |
| U | -∞ | ↑ | -λ/2a | ↓ | 0 |
(3) グラフは増減表に従って描画する。x→−∞ で U→−∞、x→∞ で U→0。x=0 で極小値 −λ/2a を取る。常に下に凸。 (4) x=−x0 での力 Fx の値を求める。 Fx(−x0)=−λeax0(1−eax0) eax0>1 なので、1−eax0<0。したがって、Fx(−x0)>0。 Fx は正なので、質点は正の方向に動き始める。 (5) 質点が到達しうる最大の x 座標を xmax とする。 エネルギー保存則より、21mv2+U(x)=−U0。x=−x0 で U=−U0 かつ v=0。 x=xmax で v=0 なので、U(xmax)=−U0。 −aλe−axmax+2aλe−2axmax=−U0 e−axmax=y とおくと、 −aλy+2aλy2=−U0 2aλy2−aλy+U0=0 y2−2y+λ2aU0=0 y=22±4−λ8aU0=1±1−λ2aU0 e−axmax=1±1−λ2aU0 xmax=−a1ln(1±1−λ2aU0) U0 を λ,a,x0 で表す。 −U0=U(−x0)=−aλeax0+2aλe2ax0 U0=aλeax0−2aλe2ax0 xmax=−a1ln(1±1−λ2a(aλeax0−2aλe2ax0)) =−a1ln(1±1−2eax0+e2ax0) =−a1ln(1±(1−eax0)2) =−a1ln(1±∣1−eax0∣) x0>0 より、eax0>1 なので、∣1−eax0∣=eax0−1。 xmax=−a1ln(1±(eax0−1)) xmax=−a1ln(eax0)=−x0 または xmax=−a1ln(2−eax0) −x0 は初期位置なので、xmax=−a1ln(2−eax0) 2−eax0>0 でなければならないので、eax0<2 より ax0<ln2。 (6) 質点が運動する範囲は、x=−x0 から x=−a1ln(2−eax0) までの範囲である。これをグラフに図示する。