袋の中に白玉7個と黒玉3個が入っている。この袋から5個の玉を同時に取り出すとき、取り出した黒玉の個数を確率変数$X$とする。確率変数$X$の確率分布を求めよ。また、$P(1 \le X \le 2)$を求めよ。

確率論・統計学確率分布組み合わせ確率変数
2025/5/20

1. 問題の内容

袋の中に白玉7個と黒玉3個が入っている。この袋から5個の玉を同時に取り出すとき、取り出した黒玉の個数を確率変数XXとする。確率変数XXの確率分布を求めよ。また、P(1X2)P(1 \le X \le 2)を求めよ。

2. 解き方の手順

まず、取り出す黒玉の個数XXが取りうる値を考える。全部で3個しか黒玉がないので、取り出す黒玉の個数は0個から3個の範囲となる。また、5個の玉を取り出すので、黒玉の個数が0個のとき、白玉が5個、黒玉の個数が1個のとき、白玉が4個、黒玉の個数が2個のとき、白玉が3個、黒玉の個数が3個のとき、白玉が2個取り出される。
次に、XXがそれぞれの値をとる確率を計算する。全部で10個の玉から5個を取り出す組み合わせの総数は、
{}_{10}C_5 = \frac{10!}{5!5!} = \frac{10 \times 9 \times 8 \times 7 \times 6}{5 \times 4 \times 3 \times 2 \times 1} = 252
X=0X=0のとき(黒玉を0個取り出すとき)、白玉7個から5個を選ぶので、
P(X=0) = \frac{{}_7C_5}{{}_{10}C_5} = \frac{\frac{7!}{5!2!}}{252} = \frac{21}{252} = \frac{1}{12}
X=1X=1のとき(黒玉を1個取り出すとき)、黒玉3個から1個、白玉7個から4個を選ぶので、
P(X=1) = \frac{{}_3C_1 \times {}_7C_4}{{}_{10}C_5} = \frac{3 \times \frac{7!}{4!3!}}{252} = \frac{3 \times 35}{252} = \frac{105}{252} = \frac{5}{12}
X=2X=2のとき(黒玉を2個取り出すとき)、黒玉3個から2個、白玉7個から3個を選ぶので、
P(X=2) = \frac{{}_3C_2 \times {}_7C_3}{{}_{10}C_5} = \frac{3 \times \frac{7!}{3!4!}}{252} = \frac{3 \times 35}{252} = \frac{105}{252} = \frac{5}{12}
X=3X=3のとき(黒玉を3個取り出すとき)、黒玉3個から3個、白玉7個から2個を選ぶので、
P(X=3) = \frac{{}_3C_3 \times {}_7C_2}{{}_{10}C_5} = \frac{1 \times \frac{7!}{2!5!}}{252} = \frac{21}{252} = \frac{1}{12}
したがって、確率分布は以下のようになる。
P(X=0)=112,P(X=1)=512,P(X=2)=512,P(X=3)=112P(X=0)=\frac{1}{12}, P(X=1)=\frac{5}{12}, P(X=2)=\frac{5}{12}, P(X=3)=\frac{1}{12}
最後に、P(1X2)P(1 \le X \le 2)を計算する。
P(1 \le X \le 2) = P(X=1) + P(X=2) = \frac{5}{12} + \frac{5}{12} = \frac{10}{12} = \frac{5}{6}

3. 最終的な答え

確率変数XXの確率分布は、
P(X=0)=112P(X=0) = \frac{1}{12}
P(X=1)=512P(X=1) = \frac{5}{12}
P(X=2)=512P(X=2) = \frac{5}{12}
P(X=3)=112P(X=3) = \frac{1}{12}
P(1X2)=56P(1 \le X \le 2) = \frac{5}{6}

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