袋の中に青玉が7個、赤玉が3個入っている。袋から1回につき1個ずつ玉を取り出す。一度取り出した玉は袋に戻さないとして、以下の問に答えよ。 (1) 4回目に初めて赤玉が取り出される確率を求めよ。 (2) 8回目が終わった時点で赤玉がすべて取り出されている確率を求めよ。 (3) 赤玉がちょうど8回目ですべて取り出される確率を求めよ。

確率論・統計学確率事象組み合わせ
2025/5/20

1. 問題の内容

袋の中に青玉が7個、赤玉が3個入っている。袋から1回につき1個ずつ玉を取り出す。一度取り出した玉は袋に戻さないとして、以下の問に答えよ。
(1) 4回目に初めて赤玉が取り出される確率を求めよ。
(2) 8回目が終わった時点で赤玉がすべて取り出されている確率を求めよ。
(3) 赤玉がちょうど8回目ですべて取り出される確率を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 4回目に初めて赤玉が取り出される確率は、1回目から3回目までは青玉が出て、4回目に赤玉が出る確率である。
1回目の青玉が出る確率は 7/107/10
2回目の青玉が出る確率は 6/96/9
3回目の青玉が出る確率は 5/85/8
4回目の赤玉が出る確率は 3/73/7
したがって、求める確率は
710×69×58×37=6305040=63504=18 \frac{7}{10} \times \frac{6}{9} \times \frac{5}{8} \times \frac{3}{7} = \frac{630}{5040} = \frac{63}{504} = \frac{1}{8}
(2) 8回目が終わった時点で赤玉がすべて取り出されている確率は、8回目までに3個の赤玉がすべて取り出されている確率である。これは、10個の玉から8個を取り出すとき、その中に赤玉が3個含まれている確率と考えることができる。
全事象は 10C8=10×92×1=45 {}_{10}C_8 = \frac{10 \times 9}{2 \times 1} = 45 通り。
8個の中に赤玉が3個含まれるということは、青玉が5個含まれるということである。
青玉7個から5個を選ぶ組み合わせは 7C5=7×62×1=21 {}_7C_5 = \frac{7 \times 6}{2 \times 1} = 21 通り。
よって、求める確率は
7C510C8=2145=715 \frac{{}_7C_5}{{}_{10}C_8} = \frac{21}{45} = \frac{7}{15}
(3) 赤玉がちょうど8回目ですべて取り出されるということは、7回目までに赤玉が2個、青玉が5個取り出され、8回目に赤玉が取り出されるということである。
7回目までに赤玉2個、青玉5個取り出される組み合わせは 3C2×7C5=3×21=63 {}_3C_2 \times {}_7C_5 = 3 \times 21 = 63 通り。
7回目までに7個の玉を取り出す組み合わせは 10C7=10×9×83×2×1=120 {}_{10}C_7 = \frac{10 \times 9 \times 8}{3 \times 2 \times 1} = 120 通り。
7回目までに赤玉が2個、青玉が5個取り出される確率は 63120=2140 \frac{63}{120} = \frac{21}{40}
8回目に赤玉を取り出す確率は 1/31/3。残りの赤玉は1個、残りの玉は3個なので確率1/31/3
よって、求める確率は
3C2×7C510C7×13=3×21120×13=63120×13=21120=740 \frac{{}_3C_2 \times {}_7C_5}{{}_{10}C_7} \times \frac{1}{3} = \frac{3 \times 21}{120} \times \frac{1}{3} = \frac{63}{120} \times \frac{1}{3} = \frac{21}{120} = \frac{7}{40}
別の解き方
8回目に最後の赤玉が出るということは、1回目から7回目までは、赤玉が2個と青玉が5個出るということ。その確率は、全事象が 10P8/(2!5!){}_{10}P_8/(2!5!)、7回目までに2つの赤玉が出る確率は、3P2×7P5/(2!5!){}_3P_2 \times {}_7P_5/(2!5!)である。
8回目に赤玉が出る確率は1/31/3。よって、
求める確率は
3P2×7P510P7×13=6×2520604800=15120604800=21840=7280\frac{{}_3P_2 \times {}_7P_5}{{}_{10}P_7} \times \frac{1}{3} = \frac{6 \times 2520}{604800} = \frac{15120}{604800} = \frac{21}{840} = \frac{7}{280}
10個から8個を取り出す組み合わせは 10C8=45{}_{10}C_8 = 45通り。
その中で、8回目に最後の赤玉が出る組み合わせを考える。
7回目までに赤玉が2個、青玉が5個取り出される組み合わせは3C2×7C5=3×21=63{}_3C_2 \times {}_7C_5 = 3 \times 21 = 63通り。
8回目に赤玉が出るので、その確率は1/3。
3C2×7C510C8×13\frac{{}_3C_2 \times {}_7C_5}{{}_{10}C_8} \times \frac{1}{3}

3. 最終的な答え

(1) 18\frac{1}{8}
(2) 715\frac{7}{15}
(3) 740\frac{7}{40}

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