母平均1、母標準偏差1の母集団から大きさ $n$ の無作為標本を抽出する。標本平均 $\overline{X}$ が0.9以上1.1以下である確率を、$n=100$, 400の場合について考察する。 $n=100$ のとき、$\overline{X}$ は近似的に正規分布 $N(1, (\frac{1}{10})^2)$ に従う。 $Z = \frac{\overline{X} - 1}{ア}$ とおくと、$Z$ は近似的に標準正規分布 $N(0,1)$ に従う。 そして、$P(0.9 \leq \overline{X} \leq 1.1)$ の値を求め、同様に $n=400$ の場合を考える。

1. 問題の内容

母平均1、母標準偏差1の母集団から大きさ $n$ の無作為標本を抽出する。標本平均 $\overline{X}$ が0.9以上1.1以下である確率を、$n=100$, 400の場合について考察する。

$n=100$ のとき、$\overline{X}$ は近似的に正規分布 $N(1, (\frac{1}{10})^2)$ に従う。

$Z = \frac{\overline{X} - 1}{ア}$ とおくと、$Z$ は近似的に標準正規分布 $N(0,1)$ に従う。

そして、$P(0.9 \leq \overline{X} \leq 1.1)$ の値を求め、同様に $n=400$ の場合を考える。

2. 解き方の手順

まず、$Z = \frac{\overline{X} - 1}{ア}$ より、$\overline{X} - 1 = ア Z$ となるから、$\overline{X} = ア Z + 1$ となる。$\overline{X}$ の分散は$(\frac{1}{10})^2$なので、アには $\frac{1}{10}$ が入る。

$n=100$ のとき、$\overline{X}$ は近似的に正規分布 $N(1, (\frac{1}{10})^2)$ に従うから、$Z = \frac{\overline{X} - 1}{\frac{1}{10}} = 10(\overline{X} - 1)$ とおくと、$Z$ は近似的に標準正規分布 $N(0,1)$ に従う。

したがって、$P(0.9 \leq \overline{X} \leq 1.1) = P(10(0.9 - 1) \leq Z \leq 10(1.1 - 1)) = P(-1 \leq Z \leq 1)$ となる。イには -1 が入る。

標準正規分布は原点対称なので、$P(-1 \leq Z \leq 1) = 2P(0 \leq Z \leq 1)$となる。ウには 2 が入る。

$P(0 \leq Z \leq 1) = 0.3413$ なので、$P(-1 \leq Z \leq 1) = 2 \times 0.3413 = 0.6826$ となる。エオカには 0.6826 が入る。

$n=400$ のとき、$\overline{X}$ は近似的に正規分布 $N(1, (\frac{1}{\sqrt{400}})^2) = N(1, (\frac{1}{20})^2)$ に従う。

$Z = \frac{\overline{X} - 1}{\frac{1}{20}} = 20(\overline{X} - 1)$ とおくと、$Z$ は近似的に標準正規分布 $N(0,1)$ に従う。

$P(0.9 \leq \overline{X} \leq 1.1) = P(20(0.9 - 1) \leq Z \leq 20(1.1 - 1)) = P(-2 \leq Z \leq 2)$ となる。

$P(0 \leq Z \leq 2) = 0.4772$ なので、$P(-2 \leq Z \leq 2) = 2 \times 0.4772 = 0.9544$ となる。キクケには 0.9544 が入る。

3. 最終的な答え

ア：1/10

イ：-1

ウ：2

エオカ：0.6826

キクケ：0.9544