確率変数 $X$ の期待値が $m$ 、標準偏差が $\sigma$ であるとき、確率変数 $Y = \frac{10(X-m)}{\sigma} + 50$ の期待値と分散を求めよ。

1. 問題の内容

確率変数 $X$ の期待値が $m$ 、標準偏差が $\sigma$ であるとき、確率変数 $Y = \frac{10(X-m)}{\sigma} + 50$ の期待値と分散を求めよ。

2. 解き方の手順

まず、期待値の線形性 $E[aX+b] = aE[X] + b$ と、分散の性質 $V[aX+b] = a^2V[X]$ を用いる。

$Y = \frac{10}{\sigma}X - \frac{10m}{\sigma} + 50$ より、期待値 $E[Y]$ は

$E[Y] = E\left[ \frac{10}{\sigma}X - \frac{10m}{\sigma} + 50 \right]$

$E[Y] = \frac{10}{\sigma}E[X] - \frac{10m}{\sigma} + 50$

$E[Y] = \frac{10}{\sigma}m - \frac{10m}{\sigma} + 50$

$E[Y] = 50$

次に、分散 $V[Y]$ は、$V[X] = \sigma^2$ であることを用いると

$V[Y] = V\left[ \frac{10}{\sigma}X - \frac{10m}{\sigma} + 50 \right]$

$V[Y] = \left( \frac{10}{\sigma} \right)^2 V[X]$

$V[Y] = \frac{100}{\sigma^2} \sigma^2$

$V[Y] = 100$

3. 最終的な答え

期待値: $E[Y] = 50$

分散: $V[Y] = 100$