与えられた連立一次方程式 $ \begin{cases} x + 3y + 3z = 0 \\ 2x + 7y + 8z = 0 \\ 4x + 10y + az = 0 \end{cases} $ について、以下の2つの問いに答える。 (1) この連立一次方程式が自明でない解を持つような実数 $a$ の値を求める。 (2) (1)で求めた $a$ の値に対して、連立一次方程式の解を求める。

代数学連立一次方程式行列式線形代数解の存在条件
2025/5/21

1. 問題の内容

与えられた連立一次方程式
{x+3y+3z=02x+7y+8z=04x+10y+az=0 \begin{cases} x + 3y + 3z = 0 \\ 2x + 7y + 8z = 0 \\ 4x + 10y + az = 0 \end{cases}
について、以下の2つの問いに答える。
(1) この連立一次方程式が自明でない解を持つような実数 aa の値を求める。
(2) (1)で求めた aa の値に対して、連立一次方程式の解を求める。

2. 解き方の手順

(1) 連立一次方程式が自明でない解を持つ条件は、係数行列の行列式が0になることである。係数行列は
(133278410a) \begin{pmatrix} 1 & 3 & 3 \\ 2 & 7 & 8 \\ 4 & 10 & a \end{pmatrix}
である。この行列式を計算すると
133278410a=1(7a80)3(2a32)+3(2028)=7a806a+96+6084=a8 \begin{vmatrix} 1 & 3 & 3 \\ 2 & 7 & 8 \\ 4 & 10 & a \end{vmatrix} = 1(7a - 80) - 3(2a - 32) + 3(20 - 28) = 7a - 80 - 6a + 96 + 60 - 84 = a - 8
となる。これが0になる条件は a=8 a = 8 である。
(2) a=8 a = 8 のとき、連立一次方程式は
{x+3y+3z=02x+7y+8z=04x+10y+8z=0 \begin{cases} x + 3y + 3z = 0 \\ 2x + 7y + 8z = 0 \\ 4x + 10y + 8z = 0 \end{cases}
となる。第3式から第2式の2倍を引くと
4x+10y+8z2(2x+7y+8z)=4x+10y+8z4x14y16z=4y8z=0 4x + 10y + 8z - 2(2x + 7y + 8z) = 4x + 10y + 8z - 4x - 14y - 16z = -4y - 8z = 0
となるので、 y=2z y = -2z である。これを第1式に代入すると
x+3(2z)+3z=x6z+3z=x3z=0 x + 3(-2z) + 3z = x - 6z + 3z = x - 3z = 0
となるので、 x=3z x = 3z である。よって、解は
(xyz)=(3z2zz)=z(321) \begin{pmatrix} x \\ y \\ z \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 3z \\ -2z \\ z \end{pmatrix} = z \begin{pmatrix} 3 \\ -2 \\ 1 \end{pmatrix}
となる。 zz は任意定数なので、z=kz = k とおくと
(xyz)=k(321) \begin{pmatrix} x \\ y \\ z \end{pmatrix} = k \begin{pmatrix} 3 \\ -2 \\ 1 \end{pmatrix}
となる。

3. 最終的な答え

(1) a=8a = 8 (選択肢3)
(2)
(xyz)=k(321) \begin{pmatrix} x \\ y \\ z \end{pmatrix} = k \begin{pmatrix} 3 \\ -2 \\ 1 \end{pmatrix} (選択肢5)

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