関数 $f(x) = (2x+1)e^x$ のグラフの概形を描く問題です。

解析学関数のグラフ微分極値漸近線指数関数
2025/3/24

1. 問題の内容

関数 f(x)=(2x+1)exf(x) = (2x+1)e^x のグラフの概形を描く問題です。

2. 解き方の手順

グラフの概形を描くために、以下の手順で解析を行います。
(1) 定義域:f(x)f(x) は全ての xx で定義されるので、定義域は実数全体です。
(2) xx切片とyy切片:
* yy切片:x=0x=0 のとき、f(0)=(20+1)e0=1f(0)=(2\cdot 0 + 1)e^0=1 。よって、yy切片は (0,1)(0, 1)
* xx切片:f(x)=0f(x)=0 を解く。f(x)=(2x+1)ex=0f(x)=(2x+1)e^x=0 より、2x+1=02x+1=0 となるので、x=12x=-\frac{1}{2}。よって、xx切片は (12,0)(-\frac{1}{2}, 0)
(3) 極値:f(x)f'(x) を計算し、増減を調べます。
f(x)=2ex+(2x+1)ex=(2x+3)exf'(x) = 2e^x + (2x+1)e^x = (2x+3)e^x
f(x)=0f'(x)=0 となるのは 2x+3=02x+3=0 より、x=32x=-\frac{3}{2}
x<32x < -\frac{3}{2} のとき、f(x)<0f'(x) < 0 であり、x>32x > -\frac{3}{2} のとき、f(x)>0f'(x) > 0
したがって、x=32x = -\frac{3}{2} で極小値をとり、極小値は f(32)=(2(32)+1)e32=(3+1)e32=2e32=2e3224.480.446f(-\frac{3}{2}) = (2(-\frac{3}{2})+1)e^{-\frac{3}{2}} = (-3+1)e^{-\frac{3}{2}} = -2e^{-\frac{3}{2}} = -\frac{2}{e^{\frac{3}{2}}} \approx -\frac{2}{4.48} \approx -0.446
(4) 漸近線:xx \to -\infty のとき、f(x)0f(x) \to 0 であるため、xx軸(y=0y=0)が漸近線となる可能性があります。
xx \to -\inftyのとき、 2x+12x+1 は負の方向に無限大に発散し、exe^x は 0 に収束します。この時、f(x)=(2x+1)ex=2x+1exf(x) = (2x+1)e^x = \frac{2x+1}{e^{-x}} と書けます。ロピタルの定理を使うと、
limx2x+1ex=limx2ex=limx2ex=0\lim_{x \to -\infty} \frac{2x+1}{e^{-x}} = \lim_{x \to -\infty} \frac{2}{-e^{-x}} = \lim_{x \to -\infty} -2e^x = 0
したがって、xx \to -\infty のとき f(x)0f(x) \to 0 であり、y=0y=0 が漸近線です。
xx \to \infty のとき、f(x)f(x) \to \infty となります。
(5) グラフの概形:
x=32x=-\frac{3}{2} で極小値 2e32-\frac{2}{e^{\frac{3}{2}}} をとり、x=12x=-\frac{1}{2}xx軸と交わり、xx \to -\inftyy=0y=0 に漸近し、xx \to \infty\infty に発散するグラフを描きます。

3. 最終的な答え

グラフの概形:
* yy切片は (0,1)(0, 1)
* xx切片は (12,0)(-\frac{1}{2}, 0)
* 極小値は x=32x = -\frac{3}{2}2e32-\frac{2}{e^{\frac{3}{2}}}
* xx \to -\inftyy=0y=0 に漸近
* xx \to \infty\infty に発散
(グラフはここに描けないため、上記の特徴に基づき自分でグラフを描いてください。)

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