質量 $m_0$ の質点を、時刻 $t=0$ に原点 $O$ から水平面と角度 $\theta$ をなす方向に初速度 $v_0$ で打ち上げる。重力加速度は $g$ とする。 (1) 空気抵抗がない場合、質点が最高点に到達するまでの時間 $t_1$ を求め、与えられた形式で表す。 (2) 空気抵抗がない場合、最高点の高さ $H_1$ を求め、与えられた形式で表す。 (3) 空気抵抗がない場合、原点 $O$ から最高点までの水平距離 $D_1$ を求め、与えられた形式で表す。 (4) 速さに比例する空気抵抗力 (比例定数 $k$) を受ける場合、原点 $O$ から最高点までの水平距離 $D_2$ を求め、与えられた形式で表す。 (5) $D_1$ と $D_2$ の大小関係を選ぶ。

応用数学力学運動空気抵抗放物運動物理
2025/5/21

1. 問題の内容

質量 m0m_0 の質点を、時刻 t=0t=0 に原点 OO から水平面と角度 θ\theta をなす方向に初速度 v0v_0 で打ち上げる。重力加速度は gg とする。
(1) 空気抵抗がない場合、質点が最高点に到達するまでの時間 t1t_1 を求め、与えられた形式で表す。
(2) 空気抵抗がない場合、最高点の高さ H1H_1 を求め、与えられた形式で表す。
(3) 空気抵抗がない場合、原点 OO から最高点までの水平距離 D1D_1 を求め、与えられた形式で表す。
(4) 速さに比例する空気抵抗力 (比例定数 kk) を受ける場合、原点 OO から最高点までの水平距離 D2D_2 を求め、与えられた形式で表す。
(5) D1D_1D2D_2 の大小関係を選ぶ。

2. 解き方の手順

(1) 質点が最高点に到達するまでの時間 t1t_1
鉛直方向の初速度成分は v0y=v0sinθv_{0y} = v_0 \sin \theta である。最高点では鉛直方向の速度が0になるので、等加速度運動の公式 v=v0+atv = v_0 + at より、
0=v0sinθgt10 = v_0 \sin \theta - gt_1
t1=v0sinθgt_1 = \frac{v_0 \sin \theta}{g}
与えられた形式と比較すると、
t1={1(v0sinθ)+0(v0cosθ)}g1t_1 = \{1(v_0 \sin \theta) + 0(v_0 \cos \theta)\}g^{-1}
したがって、A1=1A_1 = 1, A2=0A_2 = 0, A3=1A_3 = -1
(2) 最高点の高さ H1H_1
等加速度運動の公式 v2v02=2axv^2 - v_0^2 = 2ax より、
02(v0sinθ)2=2gH10^2 - (v_0 \sin \theta)^2 = -2gH_1
H1=(v0sinθ)22gH_1 = \frac{(v_0 \sin \theta)^2}{2g}
H1=12(v0sinθ)2g1H_1 = \frac{1}{2} (v_0 \sin \theta)^2 g^{-1}
与えられた形式と比較すると、
H1={1(v0sinθ)2+0(v0cosθ)}(1g)1={1(v0sinθ)+0(v0cosθ)}2(12g)1H_1 = \{1 (v_0 \sin \theta)^2 + 0 (v_0 \cos \theta)\} (1g)^{-1} = \{1(v_0 \sin \theta)+0(v_0 cos \theta)\}^{2} (\frac{1}{2}g)^{-1}
ただし、この表現は、問題文にある形式と少し異なります。元の形式に近いように、
H1={1(v0sinθ)+0(v0cosθ)}2((12)11g)1={12(v0sinθ)+0(v0cosθ)}2(1g)1H_1 = \{1(v_0 \sin \theta) + 0(v_0 \cos \theta)\}^{2} ((\frac{1}{2})^{\frac{1}{1}}g)^{-1} = \{\frac{1}{\sqrt{2}}(v_0 \sin \theta) + 0(v_0 \cos \theta)\}^{2} (1g)^{-1}
H1={1(v0sinθ)}212gH_1 = \{1(v_0 \sin \theta)\}^2 \frac{1}{2g}
よって、与えられた形式と比較して、
A4=0,A5=2,A6=1,A7=1/2A_4 = 0, A_5 = 2, A_6 = 1, A_7 = -1/2, ただしA7A_7は整数ではないため、近似する。
(3) 原点 OO から最高点までの水平距離 D1D_1
水平方向の速度成分は v0x=v0cosθv_{0x} = v_0 \cos \theta であり、これは一定である。
D1=v0xt1=v0cosθv0sinθg=v02sinθcosθg=v02sin2θ2gD_1 = v_{0x} t_1 = v_0 \cos \theta \cdot \frac{v_0 \sin \theta}{g} = \frac{v_0^2 \sin \theta \cos \theta}{g} = \frac{v_0^2 \sin 2\theta}{2g}
与えられた形式と比較すると、
D1={v02sin2θ}(12g1)D_1 = \{v_0^2 \sin 2\theta\} (\frac{1}{2} g^{-1})
D1={v02sin2θ}(12g1)D_1 = \{v_0^2 \sin 2\theta\} (\frac{1}{2} g^{-1})
A8=2,A9=12,A10=1A_8 = 2, A_9 = \frac{1}{2}, A_{10} = -1
(4) 空気抵抗がある場合の水平距離 D2D_2
与えられた式より、D2=D11+kv0B1m0B2gB3(B4sinθ+B5cosθ)D_2 = \frac{D_1}{1 + k v_0^{B_1} m_0^{B_2} g^{B_3} (B_4 \sin \theta + B_5 \cos \theta)}。 問題文に与えられた式を使用することしかできません。
(5) D1D_1D2D_2 の大小関係
D2D_2 の式の分母は 1+(正の項)1 + (\text{正の項}) なので、分母は1より大きくなる。したがって、D2<D1D_2 < D_1

3. 最終的な答え

(1) t1={1(v0sinθ)+0(v0cosθ)}g1t_1 = \{1(v_0 \sin \theta) + 0(v_0 \cos \theta)\}g^{-1}
A1=1A_1 = 1, A2=0A_2 = 0, A3=1A_3 = -1
(2) H1={1(v0sinθ)+0(v0cosθ)}2(12g)1H_1 = \{1(v_0 \sin \theta)+0(v_0 cos \theta)\}^{2} (\frac{1}{2}g)^{-1}
A4=0,A5=2,A6=12,A7=1A_4 = 0, A_5 = 2, A_6 = \frac{1}{2}, A_7 = -1
(3) D1={v02sin2θ}(12g1)D_1 = \{v_0^2 \sin 2\theta\} (\frac{1}{2}g^{-1})
A8=2,A9=12,A10=1A_8 = 2, A_9 = \frac{1}{2}, A_{10} = -1
(4) D2=D11+kv0B1m0B2gB3(B4sinθ+B5cosθ)D_2 = \frac{D_1}{1 + k v_0^{B_1} m_0^{B_2} g^{B_3} (B_4 \sin \theta + B_5 \cos \theta)}
(5) ① D1>D2D_1 > D_2

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