$a$ を正の実数とします。関数 $f(x) = -\sqrt{2x+a}$ について、以下の問いに答えます。 (1) $f(x)$ の逆関数 $f^{-1}(x)$ を求めます。 (2) $y=f(x)$ のグラフと $y=f^{-1}(x)$ のグラフの共有点の個数を求めます。

解析学逆関数グラフ共有点平方根二次方程式
2025/5/21

1. 問題の内容

aa を正の実数とします。関数 f(x)=2x+af(x) = -\sqrt{2x+a} について、以下の問いに答えます。
(1) f(x)f(x) の逆関数 f1(x)f^{-1}(x) を求めます。
(2) y=f(x)y=f(x) のグラフと y=f1(x)y=f^{-1}(x) のグラフの共有点の個数を求めます。

2. 解き方の手順

(1) 逆関数の求め方
まず、y=f(x)=2x+ay = f(x) = -\sqrt{2x+a} とおきます。
逆関数を求めるために、xx について解きます。
y=2x+ay = -\sqrt{2x+a} の両辺を2乗すると、
y2=2x+ay^2 = 2x+a
2x=y2a2x = y^2 - a
x=y2a2x = \frac{y^2 - a}{2}
xxyy を入れ替えて、逆関数は
f1(x)=x2a2f^{-1}(x) = \frac{x^2 - a}{2}
ここで、f(x)f(x) の定義域と値域を考えます。
2x+a02x+a \geq 0 より xa2x \geq -\frac{a}{2}
また、y=2x+a0y = -\sqrt{2x+a} \leq 0
したがって、f1(x)f^{-1}(x) の定義域は x0x \leq 0 となります。
(2) 共有点の個数の求め方
y=f(x)y=f(x) のグラフと y=f1(x)y=f^{-1}(x) のグラフの共有点は、y=f(x)y=f(x) のグラフと y=xy=x のグラフの共有点と同じです。
なぜならば、f(x)f(x)f1(x)f^{-1}(x)y=xy=x に関して対称だからです。
f(x)=xf(x) = x より、
2x+a=x-\sqrt{2x+a} = x
両辺を2乗すると、
2x+a=x22x+a = x^2
x22xa=0x^2 - 2x - a = 0
この2次方程式の解は、
x=2±4+4a2=1±1+ax = \frac{2 \pm \sqrt{4 + 4a}}{2} = 1 \pm \sqrt{1+a}
f(x)f(x) の値域が y0y \leq 0 なので、x0x \leq 0 でなければなりません。
x=1+1+ax = 1 + \sqrt{1+a} は明らかに正なので不適です。
x=11+ax = 1 - \sqrt{1+a} のとき、x<0x < 0 です。
また、2x+a=x-\sqrt{2x+a}=x の式において、2乗しているので、解の吟味が必要です。
x=11+ax = 1-\sqrt{1+a}2x+a=x-\sqrt{2x+a} = xに代入します。
2(11+a)+a=11+a-\sqrt{2(1-\sqrt{1+a})+a} = 1-\sqrt{1+a}
221+a+a=11+a-\sqrt{2-2\sqrt{1+a}+a} = 1-\sqrt{1+a}
11+a01-\sqrt{1+a} \leq 0 より、11+a1 \leq \sqrt{1+a} なので、11+a1 \leq 1+a より a0a \geq 0
aa は正の実数なのでこれは常に成り立ちます。
また、xa2x \geq -\frac{a}{2} より、11+aa21-\sqrt{1+a} \geq -\frac{a}{2}
1+a21+a1 + \frac{a}{2} \geq \sqrt{1+a}
両辺を2乗すると、
1+a+a241+a1 + a + \frac{a^2}{4} \geq 1+a
a240\frac{a^2}{4} \geq 0
これは常に成り立ちます。
したがって、x=11+ax = 1 - \sqrt{1+a} は解です。
共有点は1つです。

3. 最終的な答え

(1) f1(x)=x2a2f^{-1}(x) = \frac{x^2 - a}{2} (x0x \leq 0)
(2) 1個

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