逆三角関数 $\cos^{-1}x$ の微分が、$-1 < x < 1$ の範囲において、 $\frac{d}{dx} (\cos^{-1}x) = -\frac{1}{\sqrt{1-x^2}}$ となることを示す。

1. 問題の内容

逆三角関数 $\cos^{-1}x$ の微分が、$-1 < x < 1$ の範囲において、

$\frac{d}{dx} (\cos^{-1}x) = -\frac{1}{\sqrt{1-x^2}}$

となることを示す。

2. 解き方の手順

$y = \cos^{-1}x$ とおく。このとき、$\cos y = x$ である。両辺を $x$ で微分する。

$\frac{d}{dx} (\cos y) = \frac{d}{dx} (x)$

$\cos y$ を $x$ で微分するには、合成関数の微分を用いる。

$\frac{d}{dx} (\cos y) = \frac{d}{dy} (\cos y) \cdot \frac{dy}{dx}$

$\cos y$ の $y$ に関する微分は $-\sin y$ であるから、

$\frac{d}{dx} (\cos y) = -\sin y \cdot \frac{dy}{dx}$

したがって、

$-\sin y \cdot \frac{dy}{dx} = 1$

$\frac{dy}{dx} = -\frac{1}{\sin y}$

ここで、$\sin^2 y + \cos^2 y = 1$ より、$\sin y = \pm\sqrt{1 - \cos^2 y}$ である。$\cos y = x$ であるから、

$\sin y = \pm\sqrt{1 - x^2}$

$y = \cos^{-1}x$ の範囲は $0 \le y \le \pi$ であるので、$\sin y \ge 0$ である。したがって、$\sin y = \sqrt{1 - x^2}$ である。

よって、

$\frac{dy}{dx} = -\frac{1}{\sqrt{1 - x^2}}$

$\frac{d}{dx} (\cos^{-1} x) = -\frac{1}{\sqrt{1 - x^2}}$

また、逆三角関数 $\cos^{-1}x$ が定義されるためには、$-1 \le x \le 1$ でなければならない。

しかし、$\frac{d}{dx} (\cos^{-1} x) = -\frac{1}{\sqrt{1 - x^2}}$ の右辺は、$x = \pm 1$ のとき定義されないので、$-1 < x < 1$ でなければならない。

3. 最終的な答え

$\frac{d}{dx} (\cos^{-1} x) = -\frac{1}{\sqrt{1 - x^2}} \quad (-1 < x < 1)$