多項式 $P(x)$ を $(x-1)(x+1)$ で割ると余りが $4x-3$ であり、$(x-2)(x+2)$ で割ると余りが $3x+5$ である。このとき、$P(x)$ を $(x+1)(x+2)$ で割ったときの余りを求める。

代数学多項式剰余の定理因数定理
2025/5/21

1. 問題の内容

多項式 P(x)P(x)(x1)(x+1)(x-1)(x+1) で割ると余りが 4x34x-3 であり、(x2)(x+2)(x-2)(x+2) で割ると余りが 3x+53x+5 である。このとき、P(x)P(x)(x+1)(x+2)(x+1)(x+2) で割ったときの余りを求める。

2. 解き方の手順

P(x)P(x)(x1)(x+1)(x+2)(x-1)(x+1)(x+2) で割ったときの商を Q(x)Q(x)、余りを ax2+bx+cax^2+bx+c とすると、
P(x)=(x1)(x+1)(x+2)Q(x)+ax2+bx+cP(x) = (x-1)(x+1)(x+2)Q(x) + ax^2+bx+c
と表せる。
P(x)P(x)(x1)(x+1)(x-1)(x+1) で割った余りが 4x34x-3 であるから、
P(x)=(x1)(x+1)Q1(x)+4x3P(x) = (x-1)(x+1)Q_1(x) + 4x-3
P(x)P(x)(x2)(x+2)(x-2)(x+2) で割った余りが 3x+53x+5 であるから、
P(x)=(x2)(x+2)Q2(x)+3x+5P(x) = (x-2)(x+2)Q_2(x) + 3x+5
とおける。
P(x)P(x)(x+1)(x+2)(x+1)(x+2) で割った余りを rx+srx+s とおくと、
P(x)=(x+1)(x+2)Q3(x)+rx+sP(x) = (x+1)(x+2)Q_3(x) + rx+s
となる。
P(x)P(x)(x1)(x+1)(x+2)Q(x)+ax2+bx+c(x-1)(x+1)(x+2)Q(x) + ax^2+bx+c(x1)(x+1)(x-1)(x+1) で割ると、
ax2+bx+cax^2+bx+c(x1)(x+1)=x21(x-1)(x+1)=x^2-1 で割った余りが 4x34x-3 になる。
ax2+bx+c=a(x21)+ax+b+cax^2+bx+c = a(x^2-1) + ax+b+c より、余りは ax+b+c+a=ax+(b+c+a)ax+b+c+a = ax + (b+c+a) なので、
a=4a=4 かつ b+c+a=3b+c+a = -3
b+c=7b+c = -7
P(x)P(x)(x1)(x+1)(x+2)Q(x)+ax2+bx+c(x-1)(x+1)(x+2)Q(x) + ax^2+bx+c(x2)(x+2)(x-2)(x+2) で割ると、
ax2+bx+cax^2+bx+c(x2)(x+2)=x24(x-2)(x+2)=x^2-4 で割った余りが 3x+53x+5 になる。
ax2+bx+c=a(x24)+bx+4a+cax^2+bx+c = a(x^2-4) + bx+4a+c より、余りは bx+(4a+c)bx+(4a+c) なので、
b=3b=3 かつ 4a+c=54a+c=5
4(4)+c=54(4)+c=5
16+c=516+c=5
c=11c=-11
b+c=7b+c = -7
311=83-11 = -8 これは成り立たない。
改めて、求める余りをax+bax+bとする。
P(1)=a+bP(-1) = -a+b
P(2)=2a+bP(-2) = -2a+b
P(x)=(x1)(x+1)Q1(x)+4x3P(x) = (x-1)(x+1)Q_1(x) + 4x-3 より、
P(1)=43=7P(-1) = -4-3 = -7
P(x)=(x2)(x+2)Q2(x)+3x+5P(x) = (x-2)(x+2)Q_2(x) + 3x+5 より、
P(2)=6+5=1P(-2) = -6+5 = -1
a+b=7-a+b = -7
2a+b=1-2a+b = -1
a+b(2a+b)=7(1)-a+b-(-2a+b) = -7-(-1)
a=6a=-6
(6)+b=7-(-6)+b = -7
6+b=76+b=-7
b=13b=-13
したがって、余りは 6x13-6x-13

3. 最終的な答え

6x13-6x-13

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