領域 $D$ 上で $xy$ を積分する問題です。領域 $D$ は $x^2 + y^2 \leq x$ かつ $y \geq 0$ で定義されます。つまり、円 $x^2+y^2=x$ の内側で $y \geq 0$ の部分です。

解析学重積分極座標変換積分計算変数変換
2025/3/24

1. 問題の内容

領域 DD 上で xyxy を積分する問題です。領域 DDx2+y2xx^2 + y^2 \leq x かつ y0y \geq 0 で定義されます。つまり、円 x2+y2=xx^2+y^2=x の内側で y0y \geq 0 の部分です。

2. 解き方の手順

まず、領域 DD を極座標で表します。
x2+y2xx^2+y^2 \leq xr2rcosθr^2 \leq r\cos\theta となります。
r>0r>0 なので rcosθr \leq \cos\theta となります。
また、y0y \geq 0 なので 0θπ0 \leq \theta \leq \pi となります。
しかし、rcosθr \leq \cos\theta という条件から、cosθ\cos\theta が正である必要があります。したがって、0θπ/20 \leq \theta \leq \pi/2 となります。
したがって、領域 DD は極座標で 0θπ/20 \leq \theta \leq \pi/2 かつ 0rcosθ0 \leq r \leq \cos\theta と表されます。
次に、xyxy を極座標で表します。
x=rcosθx = r\cos\thetay=rsinθy = r\sin\theta なので、xy=r2cosθsinθxy = r^2\cos\theta\sin\theta となります。
また、面積要素は dxdy=rdrdθdxdy = rdrd\theta となります。
したがって、積分は次のようになります。
Dxydxdy=0π/20cosθr2cosθsinθrdrdθ\iint_D xy \, dxdy = \int_0^{\pi/2} \int_0^{\cos\theta} r^2\cos\theta\sin\theta \cdot r \, dr d\theta
=0π/20cosθr3cosθsinθdrdθ=\int_0^{\pi/2} \int_0^{\cos\theta} r^3\cos\theta\sin\theta \, dr d\theta
=0π/2[14r4]0cosθcosθsinθdθ=\int_0^{\pi/2} \left[ \frac{1}{4}r^4 \right]_0^{\cos\theta} \cos\theta\sin\theta \, d\theta
=0π/214cos4θcosθsinθdθ=\int_0^{\pi/2} \frac{1}{4} \cos^4\theta \cos\theta\sin\theta \, d\theta
=140π/2cos5θsinθdθ=\frac{1}{4} \int_0^{\pi/2} \cos^5\theta\sin\theta \, d\theta
u=cosθu = \cos\theta と置換すると、du=sinθdθdu = -\sin\theta d\theta となります。
θ=0\theta = 0 のとき u=1u = 1θ=π/2\theta = \pi/2 のとき u=0u = 0 となります。
=1410u5(du)=\frac{1}{4} \int_1^0 u^5 (-du)
=1401u5du=\frac{1}{4} \int_0^1 u^5 \, du
=14[16u6]01=\frac{1}{4} \left[ \frac{1}{6}u^6 \right]_0^1
=1416=124=\frac{1}{4} \cdot \frac{1}{6} = \frac{1}{24}

3. 最終的な答え

124\frac{1}{24}

「解析学」の関連問題

与えられた問題は、三角関数とそのグラフ、接線、および微分方程式に関する3つの問題から構成されています。 問題1: 関数 $y = \frac{1}{3}\sin^2(\pi x)$ の周期を求め、y=...

三角関数周期積分微分接線微分方程式
2025/6/16

問題文に示された3つの問題について、空欄に当てはまる数字を答えます。 * 問題1: 関数 $y = \frac{1}{3} \sin^2(\pi x)$ の周期、グラフと $x$ 軸で囲まれる部分...

三角関数微分積分接線周期面積
2025/6/16

次の定積分を求める問題です。 (1) $\int_{1}^{2} (2x+1) dx$ (2) $\int_{1}^{3} x^2 dx$ (3) $\int_{-1}^{1} (x^2+1) dx$...

定積分積分計算
2025/6/16

関数 $y = (2x^2 + 3x + 4)(3x - 2)$ を微分して、導関数 $y'$ を求める問題です。積の微分公式 $f(x)g(x)' = f'(x)g(x) + f(x)g'(x)$ ...

微分導関数積の微分公式
2025/6/16

与えられた関数 $y = (x^2 + 2)(2\sqrt{x} + 1)$ を微分せよ。ただし、積の微分公式 $f(x)g(x)' = f'(x)g(x) + f(x)g'(x)$ を用いること。

微分導関数積の微分公式関数の微分
2025/6/16

関数 $y = \frac{3x+5}{x^2-4}$ の導関数を、商の微分公式を用いて求めよ。商の微分公式は $\left(\frac{f(x)}{g(x)}\right)' = \frac{f'(...

導関数商の微分公式微分
2025/6/16

問題3.13の(1)について、関数 $y = \frac{5x+6}{3x+4}$ の導関数を求める。ここで、商の導関数の公式 $ \left(\frac{f(x)}{g(x)}\right)' = ...

導関数商の公式微分
2025/6/16

与えられた関数について、$n$次導関数を求める問題です。対象となる関数は以下の3つです。 (i) $e^x$ (ii) $\sin x$ (iii) $\log(1+x)$

微分導関数指数関数三角関数対数関数
2025/6/16

以下の4つの極限値を求める問題です。 (1) $\lim_{x \to 0} (1+ax)^{\frac{1}{x}}$ (2) $\lim_{x \to \infty} \frac{1}{\sqrt...

極限ロピタルの定理有理化tan xtanh x
2025/6/16

$a < b < c$ のとき、平均値の定理を用いて不等式 $\frac{e^b - e^a}{b - a} < \frac{e^c - e^b}{c - b}$ を示す。

平均値の定理指数関数不等式単調増加
2025/6/16