与えられた関数について、$n$次導関数を求める問題です。対象となる関数は以下の3つです。 (i) $e^x$ (ii) $\sin x$ (iii) $\log(1+x)$

解析学微分導関数指数関数三角関数対数関数
2025/6/16

1. 問題の内容

与えられた関数について、nn次導関数を求める問題です。対象となる関数は以下の3つです。
(i) exe^x
(ii) sinx\sin x
(iii) log(1+x)\log(1+x)

2. 解き方の手順

(i) f(x)=exf(x) = e^x の場合
exe^x は何回微分しても exe^x になるため、nn次導関数も exe^x となります。
(ii) f(x)=sinxf(x) = \sin x の場合
sinx\sin x を微分すると、
f(x)=cosxf'(x) = \cos x
f(x)=sinxf''(x) = -\sin x
f(x)=cosxf'''(x) = -\cos x
f(x)=sinxf''''(x) = \sin x
となり、4回ごとに同じ関数に戻ります。
一般に、
sin(x+nπ2)\sin(x + \frac{n\pi}{2})
と表すことができます。三角関数の加法定理より、
sin(x+nπ2)=sinxcos(nπ2)+cosxsin(nπ2)\sin(x + \frac{n\pi}{2}) = \sin x \cos(\frac{n\pi}{2}) + \cos x \sin(\frac{n\pi}{2})
と表すことができます。
(iii) f(x)=log(1+x)f(x) = \log(1+x) の場合
まず1階微分を計算します。
f(x)=11+x=(1+x)1f'(x) = \frac{1}{1+x} = (1+x)^{-1}
次に2階微分を計算します。
f(x)=1(1+x)2f''(x) = -1 (1+x)^{-2}
3階微分は、
f(x)=(1)(2)(1+x)3=2(1+x)3f'''(x) = (-1)(-2)(1+x)^{-3} = 2 (1+x)^{-3}
4階微分は、
f(x)=2(3)(1+x)4=6(1+x)4f''''(x) = 2(-3)(1+x)^{-4} = -6 (1+x)^{-4}
一般化すると、
f(n)(x)=(1)n1(n1)!(1+x)nf^{(n)}(x) = (-1)^{n-1} (n-1)! (1+x)^{-n}
となります。

3. 最終的な答え

(i) exe^xnn次導関数: exe^x
(ii) sinx\sin xnn次導関数: sin(x+nπ2)\sin(x + \frac{n\pi}{2})
(iii) log(1+x)\log(1+x)nn次導関数: (1)n1(n1)!(1+x)n(-1)^{n-1} \frac{(n-1)!}{(1+x)^n}

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