複素数平面上の点 $z$ を、与えられた複素数で表される点に移動させる変換が、どのような移動を表すか答える問題です。具体的には、以下の2つの場合について考えます。 (1) $(1-i)z$ (2) $(-1+\sqrt{3}i)z$

代数学複素数複素数平面複素数の積回転絶対値偏角
2025/5/21

1. 問題の内容

複素数平面上の点 zz を、与えられた複素数で表される点に移動させる変換が、どのような移動を表すか答える問題です。具体的には、以下の2つの場合について考えます。
(1) (1i)z(1-i)z
(2) (1+3i)z(-1+\sqrt{3}i)z

2. 解き方の手順

複素数 zz に複素数 α\alpha をかける変換は、点 zz を原点を中心として α\alpha の偏角だけ回転させ、さらに α|\alpha| 倍する変換に対応します。
(1) α=1i\alpha = 1-i の場合
1i1-i の絶対値 1i|1-i|12+(1)2=2\sqrt{1^2 + (-1)^2} = \sqrt{2} です。
1i1-i の偏角は arg(1i)=π4\arg(1-i) = -\frac{\pi}{4} です。
したがって、(1i)z(1-i)z は点 zz を原点を中心に π4-\frac{\pi}{4} だけ回転させ、2\sqrt{2} 倍した点です。
(2) α=1+3i\alpha = -1+\sqrt{3}i の場合
1+3i-1+\sqrt{3}i の絶対値 1+3i|-1+\sqrt{3}i|(1)2+(3)2=1+3=4=2\sqrt{(-1)^2 + (\sqrt{3})^2} = \sqrt{1+3} = \sqrt{4} = 2 です。
1+3i-1+\sqrt{3}i の偏角は arg(1+3i)=2π3\arg(-1+\sqrt{3}i) = \frac{2\pi}{3} です。
したがって、(1+3i)z(-1+\sqrt{3}i)z は点 zz を原点を中心に 2π3\frac{2\pi}{3} だけ回転させ、2倍した点です。

3. 最終的な答え

(1) 原点を中心に π4-\frac{\pi}{4} だけ回転させ、2\sqrt{2} 倍する。
(2) 原点を中心に 2π3\frac{2\pi}{3} だけ回転させ、2倍する。

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