$a>0, b>0$ とする。双曲線 $\frac{x^2}{a^2} - \frac{y^2}{b^2} = 1$ 上の $x>0$ の部分に点Pをとる。点Pにおける接線と漸近線との2交点を、$y$ 座標の大きい方から順に A, B とするとき、以下の問いに答える。 (1) P$(p, q)$ として、A, B の座標を $a, b, p, q$ で表す。 (2) $\triangle$OAB の面積が点Pの位置によらず一定であることを示す。

幾何学双曲線接線漸近線面積
2025/5/21

1. 問題の内容

a>0,b>0a>0, b>0 とする。双曲線 x2a2y2b2=1\frac{x^2}{a^2} - \frac{y^2}{b^2} = 1 上の x>0x>0 の部分に点Pをとる。点Pにおける接線と漸近線との2交点を、yy 座標の大きい方から順に A, B とするとき、以下の問いに答える。
(1) P(p,q)(p, q) として、A, B の座標を a,b,p,qa, b, p, q で表す。
(2) \triangleOAB の面積が点Pの位置によらず一定であることを示す。

2. 解き方の手順

(1)
双曲線 x2a2y2b2=1\frac{x^2}{a^2} - \frac{y^2}{b^2} = 1 上の点 P(p,q)(p, q) における接線の方程式は、
pxa2qyb2=1\frac{px}{a^2} - \frac{qy}{b^2} = 1
双曲線の漸近線は y=±baxy = \pm \frac{b}{a} x である。
まず、y=baxy = \frac{b}{a} x との交点を求める。
pxa2qb2(bax)=1\frac{px}{a^2} - \frac{q}{b^2} (\frac{b}{a} x) = 1
pxa2qabx=1\frac{px}{a^2} - \frac{q}{ab} x = 1
bpxaqxa2b=1\frac{bpx - aqx}{a^2 b} = 1
(bpaq)x=a2b(bp - aq) x = a^2 b
x=a2bbpaqx = \frac{a^2 b}{bp - aq}
y=bax=baa2bbpaq=ab2bpaqy = \frac{b}{a} x = \frac{b}{a} \frac{a^2 b}{bp - aq} = \frac{ab^2}{bp - aq}
次に、y=baxy = - \frac{b}{a} x との交点を求める。
pxa2qb2(bax)=1\frac{px}{a^2} - \frac{q}{b^2} (-\frac{b}{a} x) = 1
pxa2+qabx=1\frac{px}{a^2} + \frac{q}{ab} x = 1
bpx+aqxa2b=1\frac{bpx + aqx}{a^2 b} = 1
(bp+aq)x=a2b(bp + aq) x = a^2 b
x=a2bbp+aqx = \frac{a^2 b}{bp + aq}
y=bax=baa2bbp+aq=ab2bp+aqy = - \frac{b}{a} x = - \frac{b}{a} \frac{a^2 b}{bp + aq} = - \frac{ab^2}{bp + aq}
q>0q > 0 のとき ab2bpaq>ab2bp+aq\frac{ab^2}{bp - aq} > - \frac{ab^2}{bp + aq} なので、
A(a2bbpaq,ab2bpaq)(\frac{a^2 b}{bp - aq}, \frac{ab^2}{bp - aq})
B(a2bbp+aq,ab2bp+aq)(\frac{a^2 b}{bp + aq}, - \frac{ab^2}{bp + aq})
p,qp, q は双曲線上の点なので p2a2q2b2=1\frac{p^2}{a^2} - \frac{q^2}{b^2} = 1
b2p2a2q2=a2b2b^2 p^2 - a^2 q^2 = a^2 b^2
(2)
\triangleOAB の面積は、
12xAyBxByA\frac{1}{2} |x_A y_B - x_B y_A|
=12a2bbpaq(ab2bp+aq)a2bbp+aqab2bpaq= \frac{1}{2} | \frac{a^2 b}{bp - aq} (- \frac{ab^2}{bp + aq}) - \frac{a^2 b}{bp + aq} \frac{ab^2}{bp - aq} |
=12a3b3(bpaq)(bp+aq)a3b3(bp+aq)(bpaq)= \frac{1}{2} | - \frac{a^3 b^3}{(bp - aq)(bp + aq)} - \frac{a^3 b^3}{(bp + aq)(bp - aq)} |
=122a3b3b2p2a2q2= \frac{1}{2} | - \frac{2 a^3 b^3}{b^2 p^2 - a^2 q^2} |
=a3b3b2p2a2q2=a3b3a2b2=ab= \frac{a^3 b^3}{b^2 p^2 - a^2 q^2} = \frac{a^3 b^3}{a^2 b^2} = ab
よって、\triangleOAB の面積は点Pの位置によらず一定である。

3. 最終的な答え

(1) A(a2bbpaq,ab2bpaq)(\frac{a^2 b}{bp - aq}, \frac{ab^2}{bp - aq})
B(a2bbp+aq,ab2bp+aq)(\frac{a^2 b}{bp + aq}, - \frac{ab^2}{bp + aq})
(2) \triangleOAB の面積は abab であり、点Pの位置によらず一定である。

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