確率変数$X$の確率密度関数$f(x)$が与えられています。 $f(x) = \begin{cases} -\frac{3}{4}x^2 + \frac{3}{2}x & (0 \le x \le 2) \\ 0 & (\text{その他}) \end{cases}$ (a) 期待値$E(X)$を求めます。 (b) 分散$V(X)$を求めます。

確率論・統計学確率密度関数期待値分散積分
2025/5/22

1. 問題の内容

確率変数XXの確率密度関数f(x)f(x)が与えられています。
f(x)={34x2+32x(0x2)0(その他)f(x) = \begin{cases} -\frac{3}{4}x^2 + \frac{3}{2}x & (0 \le x \le 2) \\ 0 & (\text{その他}) \end{cases}
(a) 期待値E(X)E(X)を求めます。
(b) 分散V(X)V(X)を求めます。

2. 解き方の手順

(a) 期待値E(X)E(X)の計算
期待値は、E(X)=xf(x)dxE(X) = \int_{-\infty}^{\infty} x f(x) \, dxで計算できます。
この問題の場合、0x20 \le x \le 2 の範囲での積分を考えれば良いので、
E(X)=02x(34x2+32x)dxE(X) = \int_{0}^{2} x (-\frac{3}{4}x^2 + \frac{3}{2}x) \, dx
=02(34x3+32x2)dx= \int_{0}^{2} (-\frac{3}{4}x^3 + \frac{3}{2}x^2) \, dx
=[316x4+12x3]02= [-\frac{3}{16}x^4 + \frac{1}{2}x^3]_{0}^{2}
=316(24)+12(23)= -\frac{3}{16}(2^4) + \frac{1}{2}(2^3)
=316(16)+12(8)= -\frac{3}{16}(16) + \frac{1}{2}(8)
=3+4=1= -3 + 4 = 1
よって、期待値E(X)E(X)は1です。
(b) 分散V(X)V(X)の計算
分散は、V(X)=E(X2)(E(X))2V(X) = E(X^2) - (E(X))^2で計算できます。
E(X)E(X)は(a)で計算したので、E(X)=1E(X)=1です。
次に、E(X2)E(X^2)を計算します。
E(X2)=x2f(x)dxE(X^2) = \int_{-\infty}^{\infty} x^2 f(x) \, dx
=02x2(34x2+32x)dx= \int_{0}^{2} x^2 (-\frac{3}{4}x^2 + \frac{3}{2}x) \, dx
=02(34x4+32x3)dx= \int_{0}^{2} (-\frac{3}{4}x^4 + \frac{3}{2}x^3) \, dx
=[320x5+38x4]02= [-\frac{3}{20}x^5 + \frac{3}{8}x^4]_{0}^{2}
=320(25)+38(24)= -\frac{3}{20}(2^5) + \frac{3}{8}(2^4)
=320(32)+38(16)= -\frac{3}{20}(32) + \frac{3}{8}(16)
=9620+488= -\frac{96}{20} + \frac{48}{8}
=245+6=24+305=65= -\frac{24}{5} + 6 = \frac{-24 + 30}{5} = \frac{6}{5}
よって、E(X2)=65E(X^2) = \frac{6}{5}です。
したがって、分散V(X)=E(X2)(E(X))2=65(1)2=651=15V(X) = E(X^2) - (E(X))^2 = \frac{6}{5} - (1)^2 = \frac{6}{5} - 1 = \frac{1}{5}

3. 最終的な答え

(a) 期待値E(X)E(X): 3
(b) 分散V(X)V(X): 1

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