数列 $a_n$ が $a_n = n^3 - 7n + 9$ で定義されているとき、以下の問いに答える。 (1) $a_1$ を求めよ。 (2) $a_2$ を求めよ。 (3) $a_3$ を求めよ。 (4) $a_n$ がある整数の倍数になることを推測し、その整数を求め、$a_n$ がその整数の倍数であることを数学的帰納法を用いて証明せよ。 (5) $a_n$ が素数となるような整数 $n$ を全て求めよ。

数論数列整数の性質数学的帰納法素数
2025/5/22

1. 問題の内容

数列 ana_nan=n37n+9a_n = n^3 - 7n + 9 で定義されているとき、以下の問いに答える。
(1) a1a_1 を求めよ。
(2) a2a_2 を求めよ。
(3) a3a_3 を求めよ。
(4) ana_n がある整数の倍数になることを推測し、その整数を求め、ana_n がその整数の倍数であることを数学的帰納法を用いて証明せよ。
(5) ana_n が素数となるような整数 nn を全て求めよ。

2. 解き方の手順

(1) a1a_1 を求める。
a1=137(1)+9=17+9=3a_1 = 1^3 - 7(1) + 9 = 1 - 7 + 9 = 3
(2) a2a_2 を求める。
a2=237(2)+9=814+9=3a_2 = 2^3 - 7(2) + 9 = 8 - 14 + 9 = 3
(3) a3a_3 を求める。
a3=337(3)+9=2721+9=15=3×5a_3 = 3^3 - 7(3) + 9 = 27 - 21 + 9 = 15 = 3 \times 5
a1=3,a2=3,a3=15a_1 = 3, a_2 = 3, a_3 = 15 より、ana_n33 の倍数であることが推測される。
(4) ana_n33 の倍数であることを数学的帰納法を用いて証明する。
(i) n=1n = 1 のとき、a1=3a_1 = 3 であり、33 の倍数であるから成り立つ。
(ii) n=kn = k のとき、ak=k37k+9a_k = k^3 - 7k + 933 の倍数であると仮定する。すなわち、ak=3ma_k = 3m (m は整数) と表せる。
n=k+1n = k + 1 のとき、ak+1=(k+1)37(k+1)+9=k3+3k2+3k+17k7+9=(k37k+9)+(3k2+3k6)=ak+3(k2+k2)a_{k+1} = (k+1)^3 - 7(k+1) + 9 = k^3 + 3k^2 + 3k + 1 - 7k - 7 + 9 = (k^3 - 7k + 9) + (3k^2 + 3k - 6) = a_k + 3(k^2 + k - 2)
仮定より、aka_k33 の倍数であり、3(k2+k2)3(k^2 + k - 2)33 の倍数であるから、ak+1a_{k+1}33 の倍数である。
したがって、数学的帰納法により、ana_n は常に 33 の倍数である。
(5) an=n37n+9a_n = n^3 - 7n + 9 が素数となるような整数 nn を求める。ana_n33 の倍数であるから、素数になるためには an=3a_n = 3 でなければならない。
n37n+9=3n^3 - 7n + 9 = 3
n37n+6=0n^3 - 7n + 6 = 0
(n1)(n2+n6)=0(n - 1)(n^2 + n - 6) = 0
(n1)(n2)(n+3)=0(n - 1)(n - 2)(n + 3) = 0
n=1,2,3n = 1, 2, -3
n=1n = 1 のとき、a1=3a_1 = 3
n=2n = 2 のとき、a2=3a_2 = 3
n=3n = -3 のとき、a3=(3)37(3)+9=27+21+9=3a_{-3} = (-3)^3 - 7(-3) + 9 = -27 + 21 + 9 = 3

3. 最終的な答え

(1) a1=3a_1 = 3
(2) a2=3a_2 = 3
(3) a3=15a_3 = 15
(4) 3
(5) n=1,2,3n = 1, 2, -3

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