確率変数 $X$ と $Y$ が互いに独立であり、それぞれの確率分布が与えられています。 (a) $X + Y$ の期待値 $E[X+Y]$ を求めます。 (b) $X + Y$ の分散 $V[X+Y]$ を求めます。

確率論・統計学確率変数期待値分散独立性
2025/5/22

1. 問題の内容

確率変数 XXYY が互いに独立であり、それぞれの確率分布が与えられています。
(a) X+YX + Y の期待値 E[X+Y]E[X+Y] を求めます。
(b) X+YX + Y の分散 V[X+Y]V[X+Y] を求めます。

2. 解き方の手順

(a) E[X+Y]E[X+Y] を求める。
まず、XXYY のそれぞれの期待値 E[X]E[X]E[Y]E[Y] を計算します。
E[X]=0110+1410+2510=0+410+1010=1410=75=1.4E[X] = 0 \cdot \frac{1}{10} + 1 \cdot \frac{4}{10} + 2 \cdot \frac{5}{10} = 0 + \frac{4}{10} + \frac{10}{10} = \frac{14}{10} = \frac{7}{5} = 1.4
E[Y]=0310+1610+2110=0+610+210=810=45=0.8E[Y] = 0 \cdot \frac{3}{10} + 1 \cdot \frac{6}{10} + 2 \cdot \frac{1}{10} = 0 + \frac{6}{10} + \frac{2}{10} = \frac{8}{10} = \frac{4}{5} = 0.8
期待値の線形性より、E[X+Y]=E[X]+E[Y]E[X+Y] = E[X] + E[Y] なので、
E[X+Y]=1410+810=2210=115=2.2E[X+Y] = \frac{14}{10} + \frac{8}{10} = \frac{22}{10} = \frac{11}{5} = 2.2
(b) V[X+Y]V[X+Y] を求める。
まず、XXYY のそれぞれの分散 V[X]V[X]V[Y]V[Y] を計算します。
E[X2]=02110+12410+22510=0+410+2010=2410=125=2.4E[X^2] = 0^2 \cdot \frac{1}{10} + 1^2 \cdot \frac{4}{10} + 2^2 \cdot \frac{5}{10} = 0 + \frac{4}{10} + \frac{20}{10} = \frac{24}{10} = \frac{12}{5} = 2.4
V[X]=E[X2](E[X])2=2410(1410)2=2410196100=240100196100=44100=1125=0.44V[X] = E[X^2] - (E[X])^2 = \frac{24}{10} - (\frac{14}{10})^2 = \frac{24}{10} - \frac{196}{100} = \frac{240}{100} - \frac{196}{100} = \frac{44}{100} = \frac{11}{25} = 0.44
E[Y2]=02310+12610+22110=0+610+410=1010=1E[Y^2] = 0^2 \cdot \frac{3}{10} + 1^2 \cdot \frac{6}{10} + 2^2 \cdot \frac{1}{10} = 0 + \frac{6}{10} + \frac{4}{10} = \frac{10}{10} = 1
V[Y]=E[Y2](E[Y])2=1(810)2=164100=10010064100=36100=925=0.36V[Y] = E[Y^2] - (E[Y])^2 = 1 - (\frac{8}{10})^2 = 1 - \frac{64}{100} = \frac{100}{100} - \frac{64}{100} = \frac{36}{100} = \frac{9}{25} = 0.36
XXYY が独立なので、V[X+Y]=V[X]+V[Y]V[X+Y] = V[X] + V[Y] となります。
V[X+Y]=44100+36100=80100=45=0.8V[X+Y] = \frac{44}{100} + \frac{36}{100} = \frac{80}{100} = \frac{4}{5} = 0.8

3. 最終的な答え

(a) E[X+Y]=115=2.2E[X+Y] = \frac{11}{5} = 2.2
(b) V[X+Y]=45=0.8V[X+Y] = \frac{4}{5} = 0.8

「確率論・統計学」の関連問題

1から5の数字が書かれたカードがそれぞれ1枚ずつある。この5枚のカードから1枚ずつ2回続けて引くとき、引いた2枚のカードに書かれた数の積が素数になる確率を求めよ。

確率素数組み合わせ
2025/5/22

1から100までの番号が振られた100枚のカードから1枚を取り出すとき、そのカードの番号が6の倍数かつ9の倍数である確率(ア)と、6の倍数または9の倍数である確率(イ)を求める。

確率倍数排反事象和事象
2025/5/22

A, B, C, D, E の 5 人が、それぞれ 1 枚ずつ名刺を持っている。この 5 人が 1 枚ずつ名刺を取るとき、1 人だけが自分の名刺を取るような取り方は何通りあるか。

組み合わせ完全順列場合の数確率
2025/5/22

この問題は、10人の生徒の国語と英語のテストの得点が与えられた表に基づいて、いくつかの統計量を計算する問題です。具体的には、国語の平均値、分散、中央値、英語の得点に関する条件からCとDの値を求め、最後...

統計平均値分散中央値相関係数データ分析
2025/5/22

ある地区において、新聞Aを購読している世帯は全体の50%、新聞Bを購読している世帯は全体の60%、両方を購読している世帯は全体の30%である。どちらも購読していない世帯は8世帯であった。このとき、Aだ...

集合確率割合ベン図
2025/5/22

海外旅行者100人のうち、75人が風邪薬を、80人が胃薬を携帯している。 (1) 風邪薬と胃薬を両方とも携帯した人の最大人数と最小人数を求める。 (2) 風邪薬と胃薬を両方とも携帯していない人の最大人...

集合ベン図最大最小
2025/5/22

50人の人にAとBの2問のクイズを出題した。Aを正解した人は27人、Bを正解した人は13人、AとBの両方を正解した人は4人いる。以下の人数を求めよ。 (1) AとBの少なくとも一方を正解した人 (2)...

集合包含と排除の原理確率
2025/5/22

50人にAとBの2問のクイズを出題したところ、Aを正解した人は27人、Bを正解した人は13人、A, Bをともに正解した人は4人いた。次の人数を求めよ。 (1) AとBの少なくとも一方を正解した人 (2...

集合ベン図場合の数確率
2025/5/22

150人の学生を対象に、電車とバスの利用状況を調査した結果、電車利用者が111人、バス利用者が96人、両方利用者が69人だった。両方とも利用していない学生数を求め、表の空欄(ア~ケ、コ)を埋める。

集合ベン図統計アンケート
2025/5/22

ある商品Pを購入した500人を対象に、品質と価格に対する満足度を調べた。品質に満足している人は330人、価格に満足している人は440人。品質に不満で価格に満足している人は、品質に満足し価格に不満な人の...

クロス集計連立方程式割合
2025/5/22