## 1. 問題の内容

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1. 問題の内容

与えられた重積分の値を計算する問題です。

(1) 領域 $D$ が $0 \le x \le 1$, $-1 \le y \le 1$ であるときの重積分 $\iint_D \frac{x^2}{1+y^2} dxdy$ を計算します。

(2) 領域 $D$ が $|x| + |y| \le 1$ であるときの重積分 $\iint_D xy dxdy$ を計算します。

(3) 領域 $D$ が $0 \le y \le 2x$, $0 \le x$ となる領域（ただし、積分範囲は明示されていない）であるときの重積分 $\iint_D e^{-(x+y)} dxdy$ を計算します。積分範囲は$x$の範囲が不明なので、$x$の上限を$a$とします。

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2. 解き方の手順

### (1)

まず、$x$で積分し、次に$y$で積分します。

$\iint_D \frac{x^2}{1+y^2} dxdy = \int_{-1}^1 \int_0^1 \frac{x^2}{1+y^2} dx dy$

$\int_0^1 \frac{x^2}{1+y^2} dx = \frac{1}{1+y^2} \int_0^1 x^2 dx = \frac{1}{1+y^2} \left[ \frac{x^3}{3} \right]_0^1 = \frac{1}{3(1+y^2)}$

$\int_{-1}^1 \frac{1}{3(1+y^2)} dy = \frac{1}{3} \int_{-1}^1 \frac{1}{1+y^2} dy = \frac{1}{3} \left[ \arctan(y) \right]_{-1}^1 = \frac{1}{3} (\arctan(1) - \arctan(-1)) = \frac{1}{3} \left( \frac{\pi}{4} - \left( -\frac{\pi}{4} \right) \right) = \frac{1}{3} \cdot \frac{\pi}{2} = \frac{\pi}{6}$

### (2)

領域 $D$ は $|x| + |y| \le 1$ であり、$xy$ は奇関数であるため、$x$と$y$が原点に関して対称な領域で積分すると 0 になります。

$D$ は $x, y$ に関して対称な領域であり、$xy$ は $x$ と $y$ に関して奇関数であるため、$\iint_D xy \, dxdy = 0$ となります。

### (3)

領域 $D$ は $0 \le y \le 2x$, $0 \le x \le a$ (aは正の定数) であり、$e^{-(x+y)}$ を重積分します。

$\iint_D e^{-(x+y)} dxdy = \int_0^a \int_0^{2x} e^{-(x+y)} dy dx$

$\int_0^{2x} e^{-(x+y)} dy = e^{-x} \int_0^{2x} e^{-y} dy = e^{-x} [-e^{-y}]_0^{2x} = e^{-x} (-e^{-2x} + 1) = e^{-x} - e^{-3x}$

$\int_0^a (e^{-x} - e^{-3x}) dx = [-e^{-x} + \frac{1}{3} e^{-3x}]_0^a = (-e^{-a} + \frac{1}{3} e^{-3a}) - (-1 + \frac{1}{3}) = 1 - e^{-a} + \frac{1}{3} e^{-3a} - \frac{1}{3} = \frac{2}{3} - e^{-a} + \frac{1}{3} e^{-3a}$

$a \to \infty$とすると、 $\frac{2}{3}$に収束します。

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3. 最終的な答え

(1) $\frac{\pi}{6}$

(2) $0$

(3) $\frac{2}{3} - e^{-a} + \frac{1}{3} e^{-3a}$ (ただし、$x$の上限を$a$とした場合。$a \to \infty$とすると$\frac{2}{3}$)