$k$ を定数とするとき、方程式 $e^x = x + k$ の異なる実数解の個数を調べる。

解析学指数関数グラフ接線実数解微分
2025/5/22

1. 問題の内容

kk を定数とするとき、方程式 ex=x+ke^x = x + k の異なる実数解の個数を調べる。

2. 解き方の手順

ex=x+ke^x = x + k の実数解の個数は、関数 y=exy = e^x のグラフと関数 y=x+ky = x + k のグラフの交点の個数に等しい。
y=x+ky = x + k は傾きが 1 の直線であり、kk の値によって yy 切片が変化する。
そこで、y=exy = e^xy=x+ky = x + k のグラフが接する場合を考える。接点の xx 座標を tt とすると、接点における傾きが等しくなるから、et=1e^t = 1。したがって、t=0t = 0
接点の座標は (0,1)(0, 1) であり、y=x+ky = x + k がこの点を通るから、1=0+k1 = 0 + k より、k=1k = 1
k=1k = 1 のとき、ex=x+1e^x = x + 1x=0x = 0 で接する。
このとき、exx+1e^x \ge x + 1 であることが知られている(または、f(x)=exx1f(x)=e^x-x-1として、f(x)=ex1f'(x)=e^x-1, f(x)=0f'(x)=0のとき、x=0x=0で最小値f(0)=0f(0)=0をとることから示せる)。したがって、接するとき、解は1つである。
k>1k > 1 のとき、y=x+ky = x + ky=x+1y = x + 1 を上方に平行移動したものになるので、y=exy = e^x との交点は存在しない。
k<1k < 1 のとき、y=x+ky = x + ky=x+1y = x + 1 を下方に平行移動したものになるので、y=exy = e^x との交点は 2 つ存在する。

3. 最終的な答え

- k>1k > 1 のとき、実数解の個数は 0 個。
- k=1k = 1 のとき、実数解の個数は 1 個。
- k<1k < 1 のとき、実数解の個数は 2 個。

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