円柱の底面をxy平面とし、円の中心を原点Oとします。
切断面の平面の方程式を考えます。切断面は底面となす角が45°なので、z = xとなります。ただし、xの範囲は -1 <= x <= 1 となります。
小さい方の立体の体積Vは、積分を使って求めることができます。
円柱の底面の微小面積を dA とすると、dA=dydxです。 積分範囲は、底面の円の範囲となります。
切断面の高さをz = xとすると、体積は
V=∬zdA=∬xdydx となります。
円の式はx2+y2=1なので、y=±1−x2となります。 したがって、yの積分範囲は−1−x2≤y≤1−x2です。xの積分範囲は -1 から 1 です。 よって、体積は
V=∫−11∫−1−x21−x2xdydx=∫−11x[y]−1−x21−x2dx=∫−11x(21−x2)dx=2∫−11x1−x2dx となります。
ここで、u=1−x2と置換すると、du=−2xdxとなります。 x = -1のときu = 0、x = 1のときu = 0なので、
V=−∫00udu=0 これは誤りです。
切断面は底面の中心を通っているので、負の部分も考慮しなければなりません。
積分範囲を−1≤x≤0 の場合と、0≤x≤1 の場合に分けて計算すると、体積が負になる部分が出てきてしまいます。 正しい積分範囲で考えると、切断面の下の部分だけを考えればよいので、x≥0 の部分は除外して、x≤0 の部分だけを考えます。 この時、V=∫−102x1−x2dxとなります。 この場合、u=1−x2で、du=−2xdxとなります。 x=−1のとき、u=0であり、x=0のとき、u=1となります。 よって、V=−∫01udu=−[32u3/2]01=−32となります。 絶対値をとれば、V=32となりますが、正しくありません。 別の解法として、
求める体積Vは、円柱の底面の中心を通る直径で円柱を切断した場合の体積の半分に相当します。したがって、求める体積は円柱の体積の1/4になります。
円柱の体積は、Vcyl=πr2h=π(12)(1)=πです。 切断面が底面となす角が45°なので、小さい方の体積は、円柱の体積の1/4より小さいです。
V=π/4は誤りです。 正しくは
V=∫−11∫−1−x21−x2max(0,x)dydx