三角形ABCがあり、その頂点の位置ベクトルはそれぞれ$a, b, c$です。辺BC, CA, ABを2:1に内分する点をそれぞれP, Q, Rとします。三角形ABCの重心をG, 三角形PQRの重心をG'とします。 (1) 点G'の位置ベクトル$g'$を$a, b, c$を用いて表してください。 (2) 等式$\vec{GA} + \vec{GB} + \vec{GC} = \vec{0}$が成り立つことを示してください。 (3) GとG'は一致することを示してください。

はい、承知いたしました。問題を解いていきます。

1. 問題の内容

三角形ABCがあり、その頂点の位置ベクトルはそれぞれ$a, b, c$です。辺BC, CA, ABを2:1に内分する点をそれぞれP, Q, Rとします。三角形ABCの重心をG, 三角形PQRの重心をG'とします。

(1) 点G'の位置ベクトル$g'$を$a, b, c$を用いて表してください。

(2) 等式$\vec{GA} + \vec{GB} + \vec{GC} = \vec{0}$が成り立つことを示してください。

(3) GとG'は一致することを示してください。

2. 解き方の手順

(1)

点P, Q, Rの位置ベクトルをそれぞれ$p, q, r$とすると、内分点の公式より

$p = \frac{1 \cdot b + 2 \cdot c}{2+1} = \frac{b + 2c}{3}$

$q = \frac{1 \cdot c + 2 \cdot a}{2+1} = \frac{c + 2a}{3}$

$r = \frac{1 \cdot a + 2 \cdot b}{2+1} = \frac{a + 2b}{3}$

G'は三角形PQRの重心なので、

$g' = \frac{p + q + r}{3} = \frac{\frac{b+2c}{3} + \frac{c+2a}{3} + \frac{a+2b}{3}}{3} = \frac{3a + 3b + 3c}{9} = \frac{a+b+c}{3}$

(2)

Gは三角形ABCの重心なので、位置ベクトル$\vec{g} = \frac{a+b+c}{3}$です。

$\vec{GA} = \vec{a} - \vec{g} = \vec{a} - \frac{\vec{a}+\vec{b}+\vec{c}}{3} = \frac{2\vec{a} - \vec{b} - \vec{c}}{3}$

$\vec{GB} = \vec{b} - \vec{g} = \vec{b} - \frac{\vec{a}+\vec{b}+\vec{c}}{3} = \frac{-\vec{a} + 2\vec{b} - \vec{c}}{3}$

$\vec{GC} = \vec{c} - \vec{g} = \vec{c} - \frac{\vec{a}+\vec{b}+\vec{c}}{3} = \frac{-\vec{a} - \vec{b} + 2\vec{c}}{3}$

よって、

$\vec{GA} + \vec{GB} + \vec{GC} = \frac{2\vec{a} - \vec{b} - \vec{c}}{3} + \frac{-\vec{a} + 2\vec{b} - \vec{c}}{3} + \frac{-\vec{a} - \vec{b} + 2\vec{c}}{3} = \frac{(2-1-1)\vec{a} + (-1+2-1)\vec{b} + (-1-1+2)\vec{c}}{3} = \vec{0}$

(3)

Gの位置ベクトルは $\vec{g} = \frac{\vec{a}+\vec{b}+\vec{c}}{3}$ であり、G'の位置ベクトルは $\vec{g'} = \frac{\vec{a}+\vec{b}+\vec{c}}{3}$ です。

したがって、$\vec{g} = \vec{g'}$ なので、GとG'は一致します。

3. 最終的な答え

(1) $\vec{g'} = \frac{\vec{a}+\vec{b}+\vec{c}}{3}$

(2) $\vec{GA} + \vec{GB} + \vec{GC} = \vec{0}$

(3) GとG'は一致する。