異なる正の実数 $a, b$ に対して、2次正方行列 $D = \begin{pmatrix} a & 0 \\ 0 & b \end{pmatrix}$ と $A = \begin{pmatrix} a & a-b \\ 0 & b \end{pmatrix}$ が与えられています。 (1) 行列 $D$ の固有値を求める。 (2) 行列 $A$ の固有値を求める。 (3) 行列 $A$ の各固有値に属する固有ベクトルを求める。 (4) 2次正則行列 $P$ が $D = P^{-1}AP$ を満たすとき、$P$ を求める。
2025/5/23
1. 問題の内容
異なる正の実数 に対して、2次正方行列 と が与えられています。
(1) 行列 の固有値を求める。
(2) 行列 の固有値を求める。
(3) 行列 の各固有値に属する固有ベクトルを求める。
(4) 2次正則行列 が を満たすとき、 を求める。
2. 解き方の手順
(1) 行列 の固有値を求める。
は対角行列なので、固有値は対角成分です。したがって、 の固有値は と です。
(2) 行列 の固有値を求める。
は上三角行列なので、固有値は対角成分です。したがって、 の固有値は と です。
(3) 行列 の各固有値に属する固有ベクトルを求める。
固有値 に対応する固有ベクトルを とすると、
なので、 となります。したがって、固有ベクトルは の定数倍です。
固有値 に対応する固有ベクトルを とすると、
なので、 となります。したがって、 なので、固有ベクトルは の定数倍です。
(4) を満たす を求める。
とすると、 となります。
となる行列は、行列の固有ベクトルを並べたものです。固有値aに対応する固有ベクトルはで、固有値bに対応する固有ベクトルはです。したがって、
3. 最終的な答え
(1) 1と2
(2) 1と2
(3) 1と4
(4) 1