楕円 $\frac{x^2}{2} + y^2 = 1$ と直線 $y = -x - 1$ の2つの交点を $A(x_1, y_1)$, $B(x_2, y_2)$ ($x_1 < x_2$) とする。 (1) $x_1$ の値を求めよ。 (2) 線分ABの長さを求めよ。 (3) 2点A, Bと異なる楕円上の点Cを考え、三角形ABCの面積が最大となるような点Cの座標を求めよ。 (4) そのときの三角形ABCの面積を求めよ。

幾何学楕円交点線分の長さ面積最大化接線
2025/5/24

1. 問題の内容

楕円 x22+y2=1\frac{x^2}{2} + y^2 = 1 と直線 y=x1y = -x - 1 の2つの交点を A(x1,y1)A(x_1, y_1), B(x2,y2)B(x_2, y_2) (x1<x2x_1 < x_2) とする。
(1) x1x_1 の値を求めよ。
(2) 線分ABの長さを求めよ。
(3) 2点A, Bと異なる楕円上の点Cを考え、三角形ABCの面積が最大となるような点Cの座標を求めよ。
(4) そのときの三角形ABCの面積を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 楕円の式 x22+y2=1\frac{x^2}{2} + y^2 = 1y=x1y = -x - 1 を代入して xx の値を求める。
x22+(x1)2=1\frac{x^2}{2} + (-x - 1)^2 = 1
x22+x2+2x+1=1\frac{x^2}{2} + x^2 + 2x + 1 = 1
32x2+2x=0\frac{3}{2}x^2 + 2x = 0
3x2+4x=03x^2 + 4x = 0
x(3x+4)=0x(3x + 4) = 0
x=0,43x = 0, -\frac{4}{3}
x1<x2x_1 < x_2 より、x1=43x_1 = -\frac{4}{3}x2=0x_2 = 0
y1=x11=(43)1=431=13y_1 = -x_1 - 1 = -(-\frac{4}{3}) - 1 = \frac{4}{3} - 1 = \frac{1}{3}
y2=x21=01=1y_2 = -x_2 - 1 = -0 - 1 = -1
よって、 A(43,13)A(-\frac{4}{3}, \frac{1}{3}), B(0,1)B(0, -1)
(2) 線分ABの長さを求める。
AB=(x2x1)2+(y2y1)2AB = \sqrt{(x_2 - x_1)^2 + (y_2 - y_1)^2}
AB=(0(43))2+(113)2AB = \sqrt{(0 - (-\frac{4}{3}))^2 + (-1 - \frac{1}{3})^2}
AB=(43)2+(43)2=169+169=329=423AB = \sqrt{(\frac{4}{3})^2 + (-\frac{4}{3})^2} = \sqrt{\frac{16}{9} + \frac{16}{9}} = \sqrt{\frac{32}{9}} = \frac{4\sqrt{2}}{3}
(3) 三角形ABCの面積が最大となるのは、点Cが直線ABと平行な楕円の接線上にあるときである。
直線ABの傾きは 1130(43)=4343=1\frac{-1 - \frac{1}{3}}{0 - (-\frac{4}{3})} = \frac{-\frac{4}{3}}{\frac{4}{3}} = -1
よって、点Cにおける楕円の接線の傾きは-1である。
楕円 x22+y2=1\frac{x^2}{2} + y^2 = 1 を微分すると x1+2ydydx=0\frac{x}{1} + 2y\frac{dy}{dx} = 0
dydx=x2y\frac{dy}{dx} = -\frac{x}{2y}
x2y=1-\frac{x}{2y} = -1
x=2yx = 2y
(2y)22+y2=1\frac{(2y)^2}{2} + y^2 = 1
2y2+y2=12y^2 + y^2 = 1
3y2=13y^2 = 1
y=±13=±33y = \pm \frac{1}{\sqrt{3}} = \pm \frac{\sqrt{3}}{3}
x=2yx = 2y より、 x=±233x = \pm \frac{2\sqrt{3}}{3}
点CはA, Bと異なる点なので、
C(233,33)(\frac{2\sqrt{3}}{3}, \frac{\sqrt{3}}{3})
(4) AB=423AB = \frac{4\sqrt{2}}{3}
直線ABの方程式は y=x1y = -x - 1 つまり x+y+1=0x + y + 1 = 0
点Cと直線ABの距離を求める。
d=233+33+112+12=3+12=6+22d = \frac{|\frac{2\sqrt{3}}{3} + \frac{\sqrt{3}}{3} + 1|}{\sqrt{1^2 + 1^2}} = \frac{|\sqrt{3} + 1|}{\sqrt{2}} = \frac{\sqrt{6} + \sqrt{2}}{2}
ABC=12×AB×d=12×423×6+22=23(6+2)=23+23=2(3+1)3\triangle ABC = \frac{1}{2} \times AB \times d = \frac{1}{2} \times \frac{4\sqrt{2}}{3} \times \frac{\sqrt{6} + \sqrt{2}}{2} = \frac{\sqrt{2}}{3} (\sqrt{6} + \sqrt{2}) = \frac{2\sqrt{3} + 2}{3} = \frac{2(\sqrt{3}+1)}{3}

3. 最終的な答え

(1) x1=43x_1 = -\frac{4}{3}
(2) 線分ABの長さは 423\frac{4\sqrt{2}}{3}
(3) 点Cの座標は (233,33)(\frac{2\sqrt{3}}{3}, \frac{\sqrt{3}}{3})
(4) 三角形ABCの面積は 2(3+1)3\frac{2(\sqrt{3}+1)}{3}

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