$\triangle OAB$ において、辺 $OB$ の中点を $M$、辺 $AB$ を $1:2$ に内分する点を $C$、辺 $OA$ を $2:3$ に内分する点を $D$ とする。線分 $CM$ と線分 $BD$ の交点を $P$ とするとき、$\vec{OA}=\vec{a}$、$\vec{OB}=\vec{b}$ として、以下の問いに答える。 (1) $\vec{OP}$ を $\vec{a}$、$\vec{b}$ を用いて表せ。 (2) 直線 $OP$ と辺 $AB$ の交点を $Q$ とするとき、$AQ:QB$ を求めよ。

幾何学ベクトル内分交点線形代数
2025/5/24

1. 問題の内容

OAB\triangle OAB において、辺 OBOB の中点を MM、辺 ABAB1:21:2 に内分する点を CC、辺 OAOA2:32:3 に内分する点を DD とする。線分 CMCM と線分 BDBD の交点を PP とするとき、OA=a\vec{OA}=\vec{a}OB=b\vec{OB}=\vec{b} として、以下の問いに答える。
(1) OP\vec{OP}a\vec{a}b\vec{b} を用いて表せ。
(2) 直線 OPOP と辺 ABAB の交点を QQ とするとき、AQ:QBAQ:QB を求めよ。

2. 解き方の手順

(1)
まず、点 CCDDMM の位置ベクトルを a\vec{a}b\vec{b} で表す。
OC=2OA+1OB1+2=2a+b3\vec{OC} = \frac{2\vec{OA} + 1\vec{OB}}{1+2} = \frac{2\vec{a} + \vec{b}}{3}
OD=25OA=25a\vec{OD} = \frac{2}{5}\vec{OA} = \frac{2}{5}\vec{a}
OM=12OB=12b\vec{OM} = \frac{1}{2}\vec{OB} = \frac{1}{2}\vec{b}
次に、点 PP が線分 CMCM 上にあるので、実数 ss を用いて
OP=(1s)OC+sOM=(1s)2a+b3+s12b=2(1s)3a+(1s3+s2)b=2(1s)3a+2+s6b\vec{OP} = (1-s)\vec{OC} + s\vec{OM} = (1-s)\frac{2\vec{a} + \vec{b}}{3} + s\frac{1}{2}\vec{b} = \frac{2(1-s)}{3}\vec{a} + (\frac{1-s}{3} + \frac{s}{2})\vec{b} = \frac{2(1-s)}{3}\vec{a} + \frac{2+s}{6}\vec{b}
と表せる。
また、点 PP が線分 BDBD 上にあるので、実数 tt を用いて
OP=(1t)OB+tOD=(1t)b+t25a=2t5a+(1t)b\vec{OP} = (1-t)\vec{OB} + t\vec{OD} = (1-t)\vec{b} + t\frac{2}{5}\vec{a} = \frac{2t}{5}\vec{a} + (1-t)\vec{b}
と表せる。
a\vec{a}b\vec{b} は一次独立なので、
2(1s)3=2t5\frac{2(1-s)}{3} = \frac{2t}{5}2+s6=1t\frac{2+s}{6} = 1-t
この連立方程式を解く。
5(1s)=3t5(1-s) = 3t2+s=6(1t)2+s = 6(1-t)
55s=3t5 - 5s = 3t2+s=66t2+s = 6 - 6t
5s+3t=55s + 3t = 5s+6t=4s + 6t = 4
10s+6t=1010s + 6t = 10s+6t=4s + 6t = 4
9s=69s = 6
s=23s = \frac{2}{3}
s+6t=4s + 6t = 4 に代入すると
23+6t=4\frac{2}{3} + 6t = 4
6t=1036t = \frac{10}{3}
t=59t = \frac{5}{9}
したがって、
OP=2(59)5a+(159)b=29a+49b=29a+49b\vec{OP} = \frac{2(\frac{5}{9})}{5}\vec{a} + (1-\frac{5}{9})\vec{b} = \frac{2}{9}\vec{a} + \frac{4}{9}\vec{b} = \frac{2}{9}\vec{a} + \frac{4}{9}\vec{b}
(2)
QQ は直線 OPOP 上にあるので、実数 kk を用いて
OQ=kOP=k(29a+49b)=2k9a+4k9b\vec{OQ} = k\vec{OP} = k(\frac{2}{9}\vec{a} + \frac{4}{9}\vec{b}) = \frac{2k}{9}\vec{a} + \frac{4k}{9}\vec{b}
と表せる。
また、点 QQ は直線 ABAB 上にあるので、実数 ll を用いて
OQ=(1l)OA+lOB=(1l)a+lb\vec{OQ} = (1-l)\vec{OA} + l\vec{OB} = (1-l)\vec{a} + l\vec{b}
と表せる。
a\vec{a}b\vec{b} は一次独立なので、
2k9=1l\frac{2k}{9} = 1-l4k9=l\frac{4k}{9} = l
この連立方程式を解く。
2k9+4k9=1\frac{2k}{9} + \frac{4k}{9} = 1
6k9=1\frac{6k}{9} = 1
k=32k = \frac{3}{2}
l=4k9=4932=23l = \frac{4k}{9} = \frac{4}{9} \cdot \frac{3}{2} = \frac{2}{3}
したがって、OQ=(1l)a+lb=13a+23b\vec{OQ} = (1-l)\vec{a} + l\vec{b} = \frac{1}{3}\vec{a} + \frac{2}{3}\vec{b}
AQ=OQOA=13a+23ba=23a+23b\vec{AQ} = \vec{OQ} - \vec{OA} = \frac{1}{3}\vec{a} + \frac{2}{3}\vec{b} - \vec{a} = -\frac{2}{3}\vec{a} + \frac{2}{3}\vec{b}
QB=OBOQ=b(13a+23b)=13a+13b\vec{QB} = \vec{OB} - \vec{OQ} = \vec{b} - (\frac{1}{3}\vec{a} + \frac{2}{3}\vec{b}) = -\frac{1}{3}\vec{a} + \frac{1}{3}\vec{b}
AQ=2QB\vec{AQ} = 2\vec{QB} なので、AQ:QB=2:1AQ:QB = 2:1

3. 最終的な答え

(1) OP=29a+49b\vec{OP} = \frac{2}{9}\vec{a} + \frac{4}{9}\vec{b}
(2) AQ:QB=2:1AQ:QB = 2:1

「幾何学」の関連問題

直角三角形ABCにおいて、角度$\theta$に対する$\sin \theta$, $\cos \theta$, $\tan \theta$の値を求める問題です。三角形の各辺の長さは、AB=13, B...

三角比直角三角形sincostan
2025/5/24

ベクトル $\vec{OA}$ と $\vec{OA}$ の内積を求める問題です。

ベクトル内積ベクトルの内積
2025/5/24

ベクトル$\overrightarrow{OA}$とベクトル$\overrightarrow{DA}$の内積を求める問題です。ただし、この問題だけでは解くことはできません。点O, A, Dの位置関係に...

ベクトル内積ベクトルの大きさベクトルのなす角
2025/5/24

問題は、単位円における角度が150度のときの三角比の値を求めるものです。具体的には、単位円上の点におけるx座標、y座標、$\sin 150^\circ$、$\cos 150^\circ$の値をそれぞれ...

三角比単位円三角関数角度sincos
2025/5/24

$\sin 135^\circ$, $\cos 150^\circ$, $\tan 120^\circ$ の値を、選択肢の中から選ぶ問題です。

三角比三角関数角度sincostan
2025/5/24

問題は、$\sin 80^\circ$ と $\cos 70^\circ$ をそれぞれ選択肢の中から選ぶ問題です。具体的には、$\sin 80^\circ = \text{ソ}$ と $\cos 70...

三角関数sincos角度
2025/5/24

$\theta$が鋭角で、$\sin \theta = \frac{4}{5}$のとき、$\cos \theta$と$\tan \theta$の値を求めよ。

三角比三角関数sincostan鋭角
2025/5/24

一辺の長さが1の正四面体OABCについて、以下の問いに答える。 (1) 底面ABCの内接円の半径$r$を求める。 (2) 正四面体OABCの高さを求める。 (3) 辺ABの中点と頂点Oを結ぶ線分上に点...

正四面体内接円高さ体積空間図形
2025/5/24

半径 $r$、中心角 $a$度のおうぎ形について、弧の長さ $l$ と面積 $S$ がそれぞれ $l = 2\pi r \times \frac{a}{360}$、$S = \pi r^2 \time...

扇形弧の長さ面積証明
2025/5/24

一辺の長さが1の正四面体OABCについて、以下の問題を解く。 (1) 底面ABCの内接円の半径$r$を求める。 (2) 正四面体OABCの高さを求める。 (3) 辺ABの中点と頂点Oを結ぶ線分上に点P...

正四面体内接円高さ三平方の定理相似面積
2025/5/24