与えられた3次関数 $f(x) = x^3 - 3x^2 + 3x + 1$ の極大値、極小値を求め、それを用いて3次方程式 $x^3 - 3x^2 + 3x + 1 = 0$ の異なる実数解の個数を求める問題です。

解析学微分3次関数極値実数解増減
2025/5/25

1. 問題の内容

与えられた3次関数 f(x)=x33x2+3x+1f(x) = x^3 - 3x^2 + 3x + 1 の極大値、極小値を求め、それを用いて3次方程式 x33x2+3x+1=0x^3 - 3x^2 + 3x + 1 = 0 の異なる実数解の個数を求める問題です。

2. 解き方の手順

まず、f(x)f(x) の導関数を計算します。
f(x)=3x26x+3=3(x22x+1)=3(x1)2f'(x) = 3x^2 - 6x + 3 = 3(x^2 - 2x + 1) = 3(x-1)^2
f(x)=0f'(x) = 0 となる xx の値を求めます。
3(x1)2=03(x-1)^2 = 0 より、 x=1x = 1
次に、f(x)f(x) の増減表を作ります。
x<1x < 1 のとき、f(x)>0f'(x) > 0
x=1x = 1 のとき、f(x)=0f'(x) = 0
x>1x > 1 のとき、f(x)>0f'(x) > 0
したがって、f(x)f(x)x=1x=1 で極値を取りません。実際、x=1x=1 の前後で f(x)f'(x) の符号は変化しないので、x=1x=1 は変曲点となります。
f(1)=133(12)+3(1)+1=13+3+1=2f(1) = 1^3 - 3(1^2) + 3(1) + 1 = 1 - 3 + 3 + 1 = 2
f(x)f(x) は極値を持ちません。つまり、極大値も極小値もありません。選択肢の中から「なし」を選びます。
x33x2+3x+1=0x^3 - 3x^2 + 3x + 1 = 0 の実数解の個数を求めます。
f(x)=x33x2+3x+1f(x) = x^3 - 3x^2 + 3x + 1 は常に増加する関数で、極値がないことから、f(x)=0f(x) = 0 となる xx はただ一つです。
f(0)=1>0f(0) = 1 > 0, f(1)=133+1=6<0f(-1) = -1 - 3 - 3 + 1 = -6 < 0 なので、実数解は 1<x<0-1 < x < 0 の範囲に存在します。
f(x)=(x1)3+2f(x)=(x-1)^3+2と変形できるので、f(x)=0f(x)=0の解は(x1)3=2(x-1)^3=-2より、x1=23x-1=\sqrt[3]{-2}で、x=123x=1-\sqrt[3]{2}
したがって、x33x2+3x+1=0x^3 - 3x^2 + 3x + 1 = 0 の異なる実数解の個数は1個です。

3. 最終的な答え

極大値:⑥ なし
極小値:⑥ なし
異なる実数解の個数:1個

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