$a$ を定数とするとき、方程式 $x^2 - 3 = ae^x$ の異なる実数解の個数を求めよ。ただし、$\lim_{x \to \infty} x^2 e^{-x} = 0$ を用いてもよい。

1. 問題の内容

$a$ を定数とするとき、方程式 $x^2 - 3 = ae^x$ の異なる実数解の個数を求めよ。ただし、$\lim_{x \to \infty} x^2 e^{-x} = 0$ を用いてもよい。

2. 解き方の手順

まず、方程式を $a = (x^2 - 3)e^{-x}$ と変形します。

$f(x) = (x^2 - 3)e^{-x}$ とおき、$y = f(x)$ のグラフと $y = a$ のグラフの交点の個数を考えます。

$f'(x)$ を計算します。

$f'(x) = (2x)e^{-x} + (x^2 - 3)(-e^{-x}) = e^{-x}(-x^2 + 2x + 3) = -e^{-x}(x^2 - 2x - 3) = -e^{-x}(x-3)(x+1)$

$f'(x) = 0$ となるのは $x = -1, 3$ のときです。

増減表を書きます。

| x | ... | -1 | ... | 3 | ... |

| :---- | :-: | :--- | :-: | :--- | :-: |

| f'(x) | - | 0 | + | 0 | - |

| f(x) | ↓ | 極小 | ↑ | 極大 | ↓ |

$f(-1) = ((-1)^2 - 3)e^{-(-1)} = (1 - 3)e = -2e$

$f(3) = ((3)^2 - 3)e^{-3} = (9 - 3)e^{-3} = 6e^{-3} = \frac{6}{e^3}$

$\lim_{x \to \infty} (x^2 - 3)e^{-x} = \lim_{x \to \infty} \frac{x^2 - 3}{e^x} = 0$ (ロピタルの定理を2回使うか、問題文のただし書き $\lim_{x \to \infty} x^2 e^{-x} = 0$ より)

$\lim_{x \to -\infty} (x^2 - 3)e^{-x} = \infty$

したがって、$y = f(x)$ のグラフは以下のようになります。

- $x = -1$ で極小値 $-2e$ をとる。

- $x = 3$ で極大値 $\frac{6}{e^3}$ をとる。

- $x \to \infty$ で $y \to 0$

- $x \to -\infty$ で $y \to \infty$

$y = a$ との交点の個数について、$a$ の値で場合分けします。

- $a < -2e$ のとき、交点なし。解の個数は0個。

- $a = -2e$ のとき、交点1個。解の個数は1個。

- $-2e < a < 0$ のとき、交点2個。解の個数は2個。

- $a = 0$ のとき、$x^2 - 3 = 0$ より $x = \pm \sqrt{3}$、交点2個。解の個数は2個。

- $0 < a < \frac{6}{e^3}$ のとき、交点3個。解の個数は3個。

- $a = \frac{6}{e^3}$ のとき、交点2個。解の個数は2個。

- $a > \frac{6}{e^3}$ のとき、交点1個。解の個数は1個。

3. 最終的な答え

- $a < -2e$ のとき、0個

- $a = -2e$ のとき、1個

- $-2e < a < 0$ のとき、2個

- $a = 0$ のとき、2個

- $0 < a < \frac{6}{e^3}$ のとき、3個

- $a = \frac{6}{e^3}$ のとき、2個

- $a > \frac{6}{e^3}$ のとき、1個