関数 $y = \frac{x^3+4}{x^2}$ の定義域、増減、極値、グラフの凹凸、漸近線を調べ、グラフの概形を描く。

解析学関数のグラフ微分増減極値凹凸漸近線
2025/5/25

1. 問題の内容

関数 y=x3+4x2y = \frac{x^3+4}{x^2} の定義域、増減、極値、グラフの凹凸、漸近線を調べ、グラフの概形を描く。

2. 解き方の手順

(1) 定義域:
分母が x2x^2 であるため、x=0x=0 を除いたすべての実数が定義域となる。
つまり、定義域は x0x \neq 0
(2) 導関数 yy' を求める:
y=x3+4x2=x+4x2=x+4x2y = \frac{x^3+4}{x^2} = x + \frac{4}{x^2} = x + 4x^{-2}
y=18x3=18x3=x38x3y' = 1 - 8x^{-3} = 1 - \frac{8}{x^3} = \frac{x^3-8}{x^3}
(3) y=0y' = 0 となる xx を求める:
x38x3=0\frac{x^3-8}{x^3} = 0 より、 x38=0x^3 - 8 = 0
x3=8x^3 = 8 より、x=2x = 2
x=0x=0 は定義域に含まれない。
(4) 第二次導関数 yy'' を求める:
y=18x3y' = 1 - 8x^{-3}
y=24x4=24x4y'' = 24x^{-4} = \frac{24}{x^4}
(5) 増減表を作成する:
| x | ... | 0 | ... | 2 | ... |
| :--- | :---- | :---- | :---- | :---- | :---- |
| y' | - | 不存在 | - | 0 | + |
| y'' | + | 不存在 | + | + | + |
| y | ↘︎ | 不存在 | ↘︎ | 3 | ↗︎ |
x=2x=2 のとき、y=23+422=8+44=124=3y = \frac{2^3+4}{2^2} = \frac{8+4}{4} = \frac{12}{4} = 3
したがって、(2,3)(2, 3) は極小値を与える。
yy'' は常に正なので、グラフは常に下に凸である。
(6) 漸近線を求める:
垂直漸近線:x0x \to 0 のとき、yy \to \infty となるので、x=0x=0 が垂直漸近線。
斜め漸近線:y=x+4x2y = x + \frac{4}{x^2} なので、x±x \to \pm \infty のとき、4x20\frac{4}{x^2} \to 0 となる。
したがって、y=xy = x が斜め漸近線。
(7) グラフの概形:
x=0x=0 で垂直漸近線、y=xy=x で斜め漸近線、(2,3)(2,3) で極小値をとる。

3. 最終的な答え

定義域: x0x \neq 0
極小値: (2,3)(2, 3)
垂直漸近線: x=0x = 0
斜め漸近線: y=xy = x
グラフの凹凸: 常に下に凸
増減: x<0x<0, 0<x<20<x<2 で減少, x>2x>2 で増加

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