与えられた関数 $6\log(e+x)$ のマクローリン級数を求め、以下の形式で表される級数の各係数にあたる部分を求める問題です。 $6\log(e+x) = (\text{ア}) + \frac{(\text{イ})}{(\text{ウ})}x + \frac{(\text{エ})}{(\text{オ})}x^2 + \frac{(\text{カ})}{(\text{キ})}x^3 + \dots + \frac{(\text{ク})}{(\text{ケ})}x^n + \dots$

解析学マクローリン級数テイラー展開対数関数微分
2025/5/25

1. 問題の内容

与えられた関数 6log(e+x)6\log(e+x) のマクローリン級数を求め、以下の形式で表される級数の各係数にあたる部分を求める問題です。
6log(e+x)=()+()()x+()()x2+()()x3++()()xn+6\log(e+x) = (\text{ア}) + \frac{(\text{イ})}{(\text{ウ})}x + \frac{(\text{エ})}{(\text{オ})}x^2 + \frac{(\text{カ})}{(\text{キ})}x^3 + \dots + \frac{(\text{ク})}{(\text{ケ})}x^n + \dots

2. 解き方の手順

マクローリン級数は、関数 f(x)f(x)x=0x=0 の周りでテイラー展開したものであり、次の式で表されます。
f(x)=n=0f(n)(0)n!xnf(x) = \sum_{n=0}^{\infty} \frac{f^{(n)}(0)}{n!}x^n
ここで、f(n)(0)f^{(n)}(0)f(x)f(x)nn 階微分を x=0x=0 で評価したものです。
まず、f(x)=6log(e+x)f(x) = 6\log(e+x) とおきます。
f(0)=6log(e+0)=6log(e)=6f(0) = 6\log(e+0) = 6\log(e) = 6
したがって、(ア)は6です。
次に、f(x)f(x) の導関数を計算します。
f(x)=6e+xf'(x) = \frac{6}{e+x}
f(0)=6e+0=6ef'(0) = \frac{6}{e+0} = \frac{6}{e}
したがって、xx の係数は f(0)1!=6/e1=6e\frac{f'(0)}{1!} = \frac{6/e}{1} = \frac{6}{e} となり、(イ)は6、(ウ)はeです。
次に、f(x)f''(x) を計算します。
f(x)=6(e+x)2f''(x) = -\frac{6}{(e+x)^2}
f(0)=6e2f''(0) = -\frac{6}{e^2}
したがって、x2x^2 の係数は f(0)2!=6/e22=3e2\frac{f''(0)}{2!} = \frac{-6/e^2}{2} = -\frac{3}{e^2} となり、(エ)は-3、(オ)はe^2です。
次に、f(x)f'''(x) を計算します。
f(x)=12(e+x)3f'''(x) = \frac{12}{(e+x)^3}
f(0)=12e3f'''(0) = \frac{12}{e^3}
したがって、x3x^3 の係数は f(0)3!=12/e36=2e3\frac{f'''(0)}{3!} = \frac{12/e^3}{6} = \frac{2}{e^3} となり、(カ)は2、(キ)はe^3です。
一般項を求めるために、f(n)(x)f^{(n)}(x) を計算します。
f(n)(x)=(1)n16(n1)!(e+x)nf^{(n)}(x) = (-1)^{n-1} \frac{6(n-1)!}{(e+x)^n}
f(n)(0)=(1)n16(n1)!enf^{(n)}(0) = (-1)^{n-1} \frac{6(n-1)!}{e^n}
したがって、xnx^n の係数は f(n)(0)n!=(1)n16(n1)!enn!=(1)n16nen\frac{f^{(n)}(0)}{n!} = \frac{(-1)^{n-1} \frac{6(n-1)!}{e^n}}{n!} = (-1)^{n-1}\frac{6}{ne^n} となり、(ク)は6*(-1)^(n-1)、(ケ)はn*e^nです。

3. 最終的な答え

ア: 6
イ: 6
ウ: e
エ: -3
オ: e^2
カ: 2
キ: e^3
ク: 6*(-1)^(n-1)
ケ: n*e^n

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