与えられた回路において、3Ωの抵抗に流れる電流 $I$ を求める問題です。

応用数学電気回路重ね合わせの理キルヒホッフの法則抵抗電流
2025/5/26

1. 問題の内容

与えられた回路において、3Ωの抵抗に流れる電流 II を求める問題です。

2. 解き方の手順

この問題を解くために、重ね合わせの理を利用します。重ね合わせの理とは、複数の電源を含む回路において、各電源が独立に回路に与える影響を個別に計算し、それらを足し合わせることで回路全体の挙動を求める手法です。
まず、5Vの電源だけを考慮し、10Vの電源を短絡させます。
このとき、4Ωの抵抗と3Ωの抵抗は並列になります。
並列抵抗の合成抵抗 R1R_1 は、
R1=4×34+3=127ΩR_1 = \frac{4 \times 3}{4 + 3} = \frac{12}{7} \Omega
次に、2Ωの抵抗と並列抵抗 R1R_1 が直列になっているため、回路全体の抵抗 Rtotal1R_{total1} は、
Rtotal1=2+127=14+127=267ΩR_{total1} = 2 + \frac{12}{7} = \frac{14 + 12}{7} = \frac{26}{7} \Omega
5Vの電源から流れる電流 Itotal1I_{total1} は、
Itotal1=5267=3526AI_{total1} = \frac{5}{\frac{26}{7}} = \frac{35}{26} A
この電流が、2Ωの抵抗を通り、4Ωと3Ωの並列回路に分流します。
3Ωの抵抗に流れる電流 I3Ω1I_{3\Omega 1} は、分流の公式より、
I3Ω1=44+3×3526=47×3526=2026=1013AI_{3\Omega 1} = \frac{4}{4+3} \times \frac{35}{26} = \frac{4}{7} \times \frac{35}{26} = \frac{20}{26} = \frac{10}{13} A
次に、10Vの電源だけを考慮し、5Vの電源を短絡させます。
このとき、2Ωの抵抗と3Ωの抵抗は並列になります。
並列抵抗の合成抵抗 R2R_2 は、
R2=2×32+3=65ΩR_2 = \frac{2 \times 3}{2 + 3} = \frac{6}{5} \Omega
次に、4Ωの抵抗と並列抵抗 R2R_2 が直列になっているため、回路全体の抵抗 Rtotal2R_{total2} は、
Rtotal2=4+65=20+65=265ΩR_{total2} = 4 + \frac{6}{5} = \frac{20 + 6}{5} = \frac{26}{5} \Omega
10Vの電源から流れる電流 Itotal2I_{total2} は、
Itotal2=10265=5026=2513AI_{total2} = \frac{10}{\frac{26}{5}} = \frac{50}{26} = \frac{25}{13} A
この電流が、4Ωの抵抗を通り、2Ωと3Ωの並列回路に分流します。
3Ωの抵抗に流れる電流 I3Ω2I_{3\Omega 2} は、分流の公式より、
I3Ω2=22+3×2513=25×2513=1013AI_{3\Omega 2} = \frac{2}{2+3} \times \frac{25}{13} = \frac{2}{5} \times \frac{25}{13} = \frac{10}{13} A
最後に、それぞれの電流を足し合わせます。5V側の電流の向きと10V側の電流の向きが同じなので、足し合わせます。
I=I3Ω1+I3Ω2=1013+1013=2013AI = I_{3\Omega 1} + I_{3\Omega 2} = \frac{10}{13} + \frac{10}{13} = \frac{20}{13} A

3. 最終的な答え

I=20131.54AI = \frac{20}{13} \approx 1.54 A

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