$r_0 = \frac{2}{\sqrt{5}}$ のとき、$2 - \frac{r}{\sqrt{1-r^2}} = 0$ を満たす。$r > r_0$ のとき、$2 - \frac{r}{\sqrt{1-r^2}} < 0$ となる理由を説明する問題です。

解析学関数の微分単調性不等式
2025/3/25

1. 問題の内容

r0=25r_0 = \frac{2}{\sqrt{5}} のとき、2r1r2=02 - \frac{r}{\sqrt{1-r^2}} = 0 を満たす。r>r0r > r_0 のとき、2r1r2<02 - \frac{r}{\sqrt{1-r^2}} < 0 となる理由を説明する問題です。

2. 解き方の手順

まず、2r1r2=02 - \frac{r}{\sqrt{1-r^2}} = 0 を満たす rr を求めます。
2=r1r22 = \frac{r}{\sqrt{1-r^2}}
両辺を2乗します。
4=r21r24 = \frac{r^2}{1-r^2}
4(1r2)=r24(1-r^2) = r^2
44r2=r24 - 4r^2 = r^2
5r2=45r^2 = 4
r2=45r^2 = \frac{4}{5}
r=±45=±25r = \pm \sqrt{\frac{4}{5}} = \pm \frac{2}{\sqrt{5}}
ここで、rr1r2\sqrt{1-r^2}の中にあるので、r2<1r^2 < 1 である必要があります。
また、1r2\sqrt{1-r^2} は正の値なので、r>0r > 0 でなければ、2=r1r22 = \frac{r}{\sqrt{1-r^2}} とはならない。
したがって、r=25r = \frac{2}{\sqrt{5}} となります。問題文のr0=25r_0 = \frac{2}{\sqrt{5}}はこれを意味しています。
次に、f(r)=2r1r2f(r) = 2 - \frac{r}{\sqrt{1-r^2}} という関数を考えます。
r>r0=25r > r_0 = \frac{2}{\sqrt{5}}のとき、f(r)<0f(r) < 0となることを示します。
f(r)f'(r)を計算して、f(r)f(r)が単調増加であるか、単調減少であるかを調べます。
f(r)=2r(1r2)1/2f(r) = 2 - r(1-r^2)^{-1/2}
f(r)=(1r2)1/2r(12)(1r2)3/2(2r)f'(r) = - (1-r^2)^{-1/2} - r (-\frac{1}{2})(1-r^2)^{-3/2}(-2r)
f(r)=11r2r2(1r2)3/2f'(r) = - \frac{1}{\sqrt{1-r^2}} - \frac{r^2}{(1-r^2)^{3/2}}
f(r)=1r2+r2(1r2)3/2f'(r) = - \frac{1-r^2 + r^2}{(1-r^2)^{3/2}}
f(r)=1(1r2)3/2>0f'(r) = \frac{1}{(1-r^2)^{3/2}} > 0
0<r<10 < r < 1なので、f(r)>0f'(r) > 0です。つまり、f(r)f(r)は単調増加関数です。
r=r0r = r_0 のとき、f(r0)=0f(r_0) = 0 であり、r>r0r > r_0 のとき、f(r)>f(r0)f(r) > f(r_0) となります。
これは、f(r)f(r)が単調増加であるという仮定に反します。
f(r)f'(r)の符号が間違っている可能性があります。
f(r)=(1r2)1/2r(12)(1r2)3/2(2r)f'(r) = - (1-r^2)^{-1/2} - r (-\frac{1}{2})(1-r^2)^{-3/2}(-2r)
f(r)=(1r2)1/2r2(1r2)3/2f'(r) = - (1-r^2)^{-1/2} - r^2 (1-r^2)^{-3/2}
f(r)=11r2r2(1r2)3/2=(1r2)r2(1r2)3/2=1+r2r2(1r2)3/2=1(1r2)3/2<0f'(r) = - \frac{1}{\sqrt{1-r^2}} - \frac{r^2}{(1-r^2)^{3/2}} = \frac{- (1-r^2) - r^2}{(1-r^2)^{3/2}} = \frac{-1+r^2 - r^2}{(1-r^2)^{3/2}} = \frac{-1}{(1-r^2)^{3/2}} < 0
f(r)<0f'(r) < 0 なので、f(r)f(r)は単調減少関数です。
したがって、r>r0r > r_0 ならば、f(r)<f(r0)=0f(r) < f(r_0) = 0 となります。

3. 最終的な答え

f(r)=2r1r2f(r) = 2 - \frac{r}{\sqrt{1-r^2}}を考えると、f(r)=1(1r2)3/2<0f'(r) = \frac{-1}{(1-r^2)^{3/2}} < 0 より、f(r)f(r)は単調減少関数です。したがって、r>r0r > r_0 のとき、f(r)<f(r0)=0f(r) < f(r_0) = 0 となります。つまり、2r1r2<02 - \frac{r}{\sqrt{1-r^2}} < 0 となります。

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