問題は以下の2つの極限を求めることです。 (1) $\lim_{x \to 0} \frac{e^x - 1}{x}$ (2) $\lim_{x \to 0} \frac{3x^2}{\cos x - 1}$

解析学極限ロピタルの定理微分
2025/5/28

1. 問題の内容

問題は以下の2つの極限を求めることです。
(1) limx0ex1x\lim_{x \to 0} \frac{e^x - 1}{x}
(2) limx03x2cosx1\lim_{x \to 0} \frac{3x^2}{\cos x - 1}

2. 解き方の手順

(1) limx0ex1x\lim_{x \to 0} \frac{e^x - 1}{x}
これは 00\frac{0}{0} の不定形なので、ロピタルの定理を使うことができます。
分子と分母をそれぞれ微分すると、
ddx(ex1)=ex\frac{d}{dx}(e^x - 1) = e^x
ddx(x)=1\frac{d}{dx}(x) = 1
したがって、
limx0ex1x=limx0ex1=e0=1\lim_{x \to 0} \frac{e^x - 1}{x} = \lim_{x \to 0} \frac{e^x}{1} = e^0 = 1
(2) limx03x2cosx1\lim_{x \to 0} \frac{3x^2}{\cos x - 1}
これも 00\frac{0}{0} の不定形なので、ロピタルの定理を使うことができます。
分子と分母をそれぞれ微分すると、
ddx(3x2)=6x\frac{d}{dx}(3x^2) = 6x
ddx(cosx1)=sinx\frac{d}{dx}(\cos x - 1) = -\sin x
したがって、
limx03x2cosx1=limx06xsinx\lim_{x \to 0} \frac{3x^2}{\cos x - 1} = \lim_{x \to 0} \frac{6x}{-\sin x}
これも 00\frac{0}{0} の不定形なので、再びロピタルの定理を使うことができます。
分子と分母をそれぞれ微分すると、
ddx(6x)=6\frac{d}{dx}(6x) = 6
ddx(sinx)=cosx\frac{d}{dx}(-\sin x) = -\cos x
したがって、
limx06xsinx=limx06cosx=6cos0=61=6\lim_{x \to 0} \frac{6x}{-\sin x} = \lim_{x \to 0} \frac{6}{-\cos x} = \frac{6}{-\cos 0} = \frac{6}{-1} = -6

3. 最終的な答え

(1) limx0ex1x=1\lim_{x \to 0} \frac{e^x - 1}{x} = 1
(2) limx03x2cosx1=6\lim_{x \to 0} \frac{3x^2}{\cos x - 1} = -6

「解析学」の関連問題

$0 < a < b$ を満たす定数 $a, b$ があり、$y = \log x$ のグラフを $G$ とする。曲線 $G$ 上の点 $C$ が点 $A(a, \log a)$ から点 $B(b, ...

対数関数平均値の定理微分最大値不等式
2025/5/31

関数 $y = \log x$ 上の点A $(a, \log a)$ から点B $(b, \log b)$ まで動くとき、曲線上の点Cからx軸への垂線の足をPとし、線分CPの長さの最大値をLとする。以...

対数関数微分平均値の定理最大値不等式
2025/5/31

問題は以下の2つの部分から構成されています。 (1) $0 < a < b$ を満たす定数 $a, b$ が与えられたとき、不等式 $a < \frac{b-a}{\log b - \log a} <...

不等式平均値の定理対数関数最大値微分
2025/5/31

与えられた関数 $f(x, y)$ について、条件 $g(x, y) = 0$ の下で、ラグランジュの未定乗数法を用いて、その最大値と最小値を求める。問題には4つのケースが含まれる。

ラグランジュの未定乗数法最大値最小値多変数関数偏微分
2025/5/31

与えられた無限級数 $\sum_{n=1}^{\infty} \frac{1}{n(n+2)}$ の値を求める問題です。

無限級数部分分数分解収束級数の和
2025/5/31

媒介変数 $t$ を用いて表された関数 $y = f(x)$ について、以下の問いに答えます。 (1) 関数 $f(x)$ の極値を求めます。 (2) $\cos(4t \pm 3t) = \cos ...

媒介変数表示極値積分面積三角関数
2025/5/31

与えられた6つの関数について、それぞれの定義域と値域を求める問題です。

関数の定義域関数の値域分数関数二次関数平方根
2025/5/31

与えられた関数 $f(x) = \frac{1}{1+x^2}$ の $x=0$ におけるテイラー展開(マクローリン展開)を求める問題です。

テイラー展開マクローリン展開級数関数等比数列
2025/5/31

媒介変数 $t$ で表された関数 $x = -\cos(3t)$, $y = \sin(4t)$ ($0 \le t \le \frac{\pi}{4}$)で定義される関数 $y=f(x)$ について...

媒介変数表示微分積分増減面積
2025/5/31

次の関数について、$x=0$ におけるテイラー展開(マクローリン展開)を求め、収束域を求める問題です。対象となる関数は以下の10個です。 (1) $\cosh x$ (2) $\sinh x$ (3)...

テイラー展開マクローリン展開収束域関数
2025/5/31