関数 $y = \log x$ 上の点A $(a, \log a)$ から点B $(b, \log b)$ まで動くとき、曲線上の点Cからx軸への垂線の足をPとし、線分CPの長さの最大値をLとする。以下の2つの問題に答えます。 (1) $\frac{b-a}{\log b - \log a} < b$ が成り立つことを証明せよ。 (2) $b - a = h$ とおくとき、Lをhを用いて表せ。

解析学対数関数微分平均値の定理最大値不等式
2025/5/31

1. 問題の内容

関数 y=logxy = \log x 上の点A (a,loga)(a, \log a) から点B (b,logb)(b, \log b) まで動くとき、曲線上の点Cからx軸への垂線の足をPとし、線分CPの長さの最大値をLとする。以下の2つの問題に答えます。
(1) balogbloga<b\frac{b-a}{\log b - \log a} < b が成り立つことを証明せよ。
(2) ba=hb - a = h とおくとき、Lをhを用いて表せ。

2. 解き方の手順

(1) balogbloga<b\frac{b-a}{\log b - \log a} < b の証明
関数 f(x)=logxf(x) = \log xx>0x > 0 で微分可能であり、f(x)=1xf'(x) = \frac{1}{x} である。
区間 [a,b][a, b] で平均値の定理を用いると、
f(b)f(a)ba=f(c)\frac{f(b) - f(a)}{b - a} = f'(c) を満たす cca<c<ba < c < b の範囲に存在する。
つまり、
logblogaba=1c\frac{\log b - \log a}{b - a} = \frac{1}{c}
が成り立つ。よって、
c=balogblogac = \frac{b - a}{\log b - \log a}
a<c<ba < c < b より、
a<balogbloga<ba < \frac{b - a}{\log b - \log a} < b
したがって、balogbloga<b\frac{b-a}{\log b - \log a} < b が成り立つ。
(2) Lをhを用いて表す
線分CPの長さは y=logxy = \log x の絶対値に等しい。よって、CPの長さが最大となるのは、y=logxy = \log x の導関数が0となる点、または区間の端点である。
y=logxy = \log x の導関数は y=1xy' = \frac{1}{x} であり、これは常に正であるため、y=logxy = \log x は単調増加関数である。
ba=hb - a = h であるから、b=a+hb = a + h となる。
Lは線分CPの長さの最大値であるため、L=max(loga,log(a+h))L = \max(|\log a|, |\log (a+h)|) となる。
aaa+ha+hは正の値である必要がある。
Lを求めるためには、logx\log xのグラフの形状と区間[a,a+h][a, a+h]を考慮する必要がある。特に、logx\log x が負の値を取る場合と正の値を取る場合で場合分けが必要となる。
L=max(loga,log(a+h))L = \max(|\log a|, |\log(a+h)|)
例えば、logの底がeである(自然対数)と仮定すると、aaが小さいときにはloga>log(a+h)|\log a| > |\log(a+h)|となるが、aaが大きいときにはloga<log(a+h)|\log a| < |\log(a+h)|となる。
ただし、問題文のログの底が何であるか不明であるため、厳密なLの値をhを用いて表すことはできません。
Lは区間の両端の点のlogの絶対値の最大値である、という表現に留めておきます。

3. 最終的な答え

(1) balogbloga<b\frac{b-a}{\log b - \log a} < b が成り立つ。
(2) L=max(loga,log(a+h))L = \max(|\log a|, |\log(a+h)|)

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