関数 $f: \mathbb{R} \to \mathbb{R}$ と関数 $g: \mathbb{R} \to \mathbb{R}$ の合成関数 $g \circ f: \mathbb{R} \to \mathbb{R}$ について、以下の命題が正しいかどうか判定し、正しければ証明し、正しくなければ反例を挙げよ。 (1) $g \circ f$ が連続関数ならば、$f$ も連続関数である。 (2) $g \circ f$ が連続関数ならば、$g$ も連続関数である。
2025/5/28
1. 問題の内容
関数 と関数 の合成関数 について、以下の命題が正しいかどうか判定し、正しければ証明し、正しくなければ反例を挙げよ。
(1) が連続関数ならば、 も連続関数である。
(2) が連続関数ならば、 も連続関数である。
2. 解き方の手順
(1) が連続関数でも、 が連続関数とは限らないことを示す反例を挙げる。
このとき、
ところが、 が で連続になるようにするためには、 に近い無理数についても、 が に近い値をとらなければならない。しかし、 が無理数であるとき、 なので、 は で連続ではない。
はすべての で不連続な関数である。
ここで、
とすると、
となり、 は連続関数である。しかし、 は で不連続である。
(2) が連続関数でも、 が連続関数とは限らないことを示す反例を挙げる。
このとき、
となり、 は連続関数である。
しかし、 は で不連続である。
3. 最終的な答え
(1) 正しくない。反例: ,
(2) 正しくない。反例: ,