まず、モーターの回転数を計算します。周波数 f と極数 p から同期速度 Ns を計算し、すべり s を考慮して実際の回転数 N を求めます。 Ns=p120f f=50 Hz, p=2 より、 Ns=2120×50=3000 rpm 次に、すべりを考慮して実際の回転数 N を求めます。すべり s=7%=0.07 なので、 N=Ns(1−s)=3000(1−0.07)=3000×0.93=2790 rpm 回転数をrad/sに変換します。
ω=602πN=602π×2790≈292.0 rad/s 次に、伝達トルク T を計算します。出力 P=1.5 kW = 1500 Wを用いて、 T=ωP=292.01500≈5.14 N・m 次に、軸に生じるせん断応力 τ を計算します。軸の半径 r=24/2=12 mm = 0.012 mを用いて、 τ=πd316T d=24 mm = 0.024 mなので、 τ=π×(0.024)316×5.14≈1.89×106 Pa =1.89 MPa 軸の許容せん断応力 τallowable=20 MPa より、許容トルク Tallowable を計算します。 Tallowable=16πd3τallowable=16π×(0.024)3×20×106≈135.7 N・m 許容曲げモーメント M を求めます。トルクと曲げモーメントによる相当トルクを考えます。 Teq=T2+M2=Tallowable M=Tallowable2−T2=(135.7)2−(5.14)2≈135.6 N・m 許容曲げモーメントは、現在のトルクを加味したものであるため、増加分を求めるためには、
Tallowable を T として考えると、T≈5.14 なので、 M=Tallowable2−T2=Tallowable2−(5.14)2≈(135.7)2−(5.14)2≈135.6 Nmとなる。 したがって、許容曲げモーメントはほぼ 135.6 Nm となる。 与えられたせん断応力 20 MPa を超えないためには、現在のトルクと曲げモーメントの二乗和の平方根が Tallowable を超えないようにする必要がある。 現在のトルクを T=5.14 Nm とすると、追加で許容される曲げモーメント M は、 M=(Tallowable)2−T2≈(135.7)2−(5.14)2≈135.6 Nm ただし、この結果は、問題文の意図と異なる可能性がある。問題文では、曲げモーメントがどれだけ許容できるかを聞いている。現在のトルクで生じている応力分を考慮して、曲げモーメントによって生じる応力を制限する必要がある。
軸のねじり応力と曲げ応力が同時に作用する場合の計算は、通常、相当曲げモーメントまたは相当ねじりモーメントを用いて行われる。
まず、現在のトルクによって発生するねじり応力 τ=1.89 MPa である。許容せん断応力は20MPaなので、追加で許容できるせん断応力は 20−1.89=18.11 MPa となる。 曲げ応力 σ とせん断応力 τ から相当応力を計算する。曲げモーメントによって発生する曲げ応力 σ は、 σ=πd332M ここで、M は曲げモーメント。許容応力は 20 MPa と仮定する。 20 MPa=σ2+3τ2 で、 σ=202−3×(1.89)2=400−10.7163=389.2837≈19.73 MPa M=32πd3σ=32π×(0.024)3×19.73×106≈84.9 Nm