## 連立1次方程式を解く

代数学連立一次方程式線形代数ベクトル
2025/5/28
## 連立1次方程式を解く
### (1) 問題の内容
以下の連立1次方程式を解き、解をベクトルで表します。
\begin{cases}
2x + 5y + 10z = 1 \\
3x + 6y + 11z = 2 \\
x + 2y + 3z = 0
\end{cases}
### (1) 解き方の手順

1. 第3式より $x = -2y - 3z$ を求めます。

2. これを第1式と第2式に代入します。

* 第1式: 2(2y3z)+5y+10z=12(-2y - 3z) + 5y + 10z = 1 -> y+4z=1y + 4z = 1
* 第2式: 3(2y3z)+6y+11z=23(-2y - 3z) + 6y + 11z = 2 -> 2z=22z = 2 -> z=1z = 1

3. $z = 1$ を $y + 4z = 1$ に代入すると、$y + 4 = 1$ -> $y = -3$

4. $y = -3$ と $z = 1$ を $x = -2y - 3z$ に代入すると、$x = -2(-3) - 3(1) = 6 - 3 = 3$

### (1) 最終的な答え
解は x=3x = 3, y=3y = -3, z=1z = 1 なので、ベクトルで表すと以下のようになります。
\begin{pmatrix}
x \\ y \\ z
\end{pmatrix}
=
\begin{pmatrix}
3 \\ -3 \\ 1
\end{pmatrix}
---
### (2) 問題の内容
以下の連立1次方程式を解き、解をベクトルで表します。
\begin{cases}
-x - y + 2z = 1 \\
2x + 2y - 4z = -2 \\
4x + 4y - 8z = -4
\end{cases}
### (2) 解き方の手順

1. 第2式を2で割ると、 $x+y-2z=-1$。これを $-1$ 倍すると、$-x-y+2z = 1$ となり、第1式と同じです。

2. 第3式を4で割ると、 $x+y-2z=-1$。これを $-1$ 倍すると、$-x-y+2z = 1$ となり、第1式と同じです。

3. つまり、3つの式はすべて同じ方程式を表しており、独立な方程式は1つしかありません。これは不定解を持つことを意味します。

4. 第1式より、$x = -y + 2z - 1$ とします。

5. $y = s$, $z = t$ ($s$, $t$ は任意の実数)とおくと、$x = -s + 2t - 1$ となります。

### (2) 最終的な答え
解は以下のようになります。
\begin{pmatrix}
x \\ y \\ z
\end{pmatrix}
=
\begin{pmatrix}
-1 \\ 0 \\ 0
\end{pmatrix}
+
s
\begin{pmatrix}
-1 \\ 1 \\ 0
\end{pmatrix}
+
t
\begin{pmatrix}
2 \\ 0 \\ 1
\end{pmatrix}
ただし、sstt は任意の実数です。
---
### (3) 問題の内容
以下の連立1次方程式を解き、解をベクトルで表します。
\begin{cases}
2x + y + z = 3 \\
x + y + 2z = 2 \\
5x + 3y + 4z = 8
\end{cases}
### (3) 解き方の手順

1. 第1式から第2式を引くと、$x - z = 1$ より $x = z + 1$ となります。

2. $x = z + 1$ を第1式と第3式に代入します。

* 第1式: 2(z+1)+y+z=32(z + 1) + y + z = 3 -> 3z+y+2=33z + y + 2 = 3 -> y+3z=1y + 3z = 1
* 第3式: 5(z+1)+3y+4z=85(z + 1) + 3y + 4z = 8 -> 9z+3y+5=89z + 3y + 5 = 8 -> 3y+9z=33y + 9z = 3 -> y+3z=1y + 3z = 1

3. したがって、第1式と第3式から得られた式は同じ $y + 3z = 1$ となります。これは不定解を持つことを意味します。

4. $y = 1 - 3z$

5. $z = t$ ($t$ は任意の実数)とおくと、$y = 1 - 3t$ となります。

6. $x = z + 1$ より、$x = t + 1$ となります。

### (3) 最終的な答え
解は以下のようになります。
\begin{pmatrix}
x \\ y \\ z
\end{pmatrix}
=
\begin{pmatrix}
1 \\ 1 \\ 0
\end{pmatrix}
+
t
\begin{pmatrix}
1 \\ -3 \\ 1
\end{pmatrix}
ただし、tt は任意の実数です。
---
### (4) 問題の内容
以下の連立1次方程式を解き、解をベクトルで表します。
\begin{cases}
x - y + z = 0 \\
x + y - 2z = -1 \\
3x - y = 1
\end{cases}
### (4) 解き方の手順

1. 第1式と第2式を加えると、$2x - z = -1$ となり、$z = 2x + 1$ となります。

2. $z = 2x + 1$ を第1式に代入すると、$x - y + (2x + 1) = 0$ より、$3x - y + 1 = 0$ -> $y = 3x + 1$ となります。

3. $y = 3x + 1$ を第3式に代入すると、$3x - (3x + 1) = 1$ より、$-1 = 1$ となり、これは矛盾します。

### (4) 最終的な答え
解なし

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