この極限を求めるには、いくつかの方法があります。ここでは、ロピタルの定理を使う方法と、三角関数の倍角の公式を使う方法を示します。
**ロピタルの定理を使う方法:**
limx→0xcosx−1 は 00 の不定形であるため、ロピタルの定理を適用できます。ロピタルの定理は、limx→ag(x)f(x) が 00 または ∞∞ の不定形である場合に、limx→ag′(x)f′(x) を計算することで極限を求めることができるという定理です。 f(x)=cosx−1 と g(x)=x とすると、f′(x)=−sinx 、g′(x)=1 となります。したがって、 limx→0xcosx−1=limx→01−sinx=−sin(0)=0 **三角関数の倍角の公式を使う方法:**
cosx=1−2sin2(2x) という倍角の公式を利用します。この公式を元の式に代入すると、 limx→0xcosx−1=limx→0x1−2sin2(2x)−1=limx→0x−2sin2(2x) ここで、y=2x とおくと、x=2y となり、x→0 のとき y→0 です。よって、 limx→0x−2sin2(2x)=limy→02y−2sin2(y)=−limy→0ysin2(y)=−limy→0ysin(y)⋅sin(y) limy→0ysin(y)=1 および limy→0sin(y)=0 であるから、 −limy→0ysin(y)⋅sin(y)=−1⋅0=0