(1) 変量 $x$ と $y$ の5組のデータが与えられている。これらのデータから $x$ と $y$ の相関係数を求める。 (2) 20個の値からなるデータがある。そのうち15個の値の平均値は10で分散は5であり、残りの5個の値の平均値は14で分散は13である。この20個のデータ全体の平均値と分散を求める。

確率論・統計学相関係数平均値分散データの分析
2025/5/28

1. 問題の内容

(1) 変量 xxyy の5組のデータが与えられている。これらのデータから xxyy の相関係数を求める。
(2) 20個の値からなるデータがある。そのうち15個の値の平均値は10で分散は5であり、残りの5個の値の平均値は14で分散は13である。この20個のデータ全体の平均値と分散を求める。

2. 解き方の手順

(1) 相関係数 rr は、以下の式で計算される。
r=SxySxxSyyr = \frac{S_{xy}}{\sqrt{S_{xx}S_{yy}}}
ここで、SxyS_{xy}xxyy の共分散、SxxS_{xx}xx の分散、SyyS_{yy}yy の分散である。
まず、xxyy の平均値を計算する。
xˉ=12+14+11+8+105=555=11\bar{x} = \frac{12+14+11+8+10}{5} = \frac{55}{5} = 11
yˉ=11+12+14+10+85=555=11\bar{y} = \frac{11+12+14+10+8}{5} = \frac{55}{5} = 11
次に、Sxx,Syy,SxyS_{xx}, S_{yy}, S_{xy} を計算する。
Sxx=(1211)2+(1411)2+(1111)2+(811)2+(1011)2=1+9+0+9+1=20S_{xx} = (12-11)^2 + (14-11)^2 + (11-11)^2 + (8-11)^2 + (10-11)^2 = 1 + 9 + 0 + 9 + 1 = 20
Syy=(1111)2+(1211)2+(1411)2+(1011)2+(811)2=0+1+9+1+9=20S_{yy} = (11-11)^2 + (12-11)^2 + (14-11)^2 + (10-11)^2 + (8-11)^2 = 0 + 1 + 9 + 1 + 9 = 20
Sxy=(1211)(1111)+(1411)(1211)+(1111)(1411)+(811)(1011)+(1011)(811)=0+3+0+3+3=9S_{xy} = (12-11)(11-11) + (14-11)(12-11) + (11-11)(14-11) + (8-11)(10-11) + (10-11)(8-11) = 0 + 3 + 0 + 3 + 3 = 9
したがって、相関係数は、
r=920×20=920=0.45r = \frac{9}{\sqrt{20 \times 20}} = \frac{9}{20} = 0.45
(2) 20個のデータの平均値を Xˉ\bar{X} とする。
Xˉ=15×10+5×1420=150+7020=22020=11\bar{X} = \frac{15 \times 10 + 5 \times 14}{20} = \frac{150 + 70}{20} = \frac{220}{20} = 11
次に、20個のデータの分散を VV とする。
全体の分散を求めるために、各群の二乗の平均を計算し、全体の二乗の平均を計算します。
15個のデータの分散が5であることから、
115i=115xi2102=5\frac{1}{15} \sum_{i=1}^{15} x_i^2 - 10^2 = 5
i=115xi2=15(5+100)=15×105=1575\sum_{i=1}^{15} x_i^2 = 15(5 + 100) = 15 \times 105 = 1575
5個のデータの分散が13であることから、
15i=1620xi2142=13\frac{1}{5} \sum_{i=16}^{20} x_i^2 - 14^2 = 13
i=1620xi2=5(13+196)=5×209=1045\sum_{i=16}^{20} x_i^2 = 5(13 + 196) = 5 \times 209 = 1045
全データの二乗和は、
i=120xi2=1575+1045=2620\sum_{i=1}^{20} x_i^2 = 1575 + 1045 = 2620
全データの分散は、
V=120i=120xi2Xˉ2=262020112=131121=10V = \frac{1}{20} \sum_{i=1}^{20} x_i^2 - \bar{X}^2 = \frac{2620}{20} - 11^2 = 131 - 121 = 10

3. 最終的な答え

(1) 相関係数: 0.45
(2) 平均値: 11, 分散: 10

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