関数 $y = \sqrt{3} \sin{\theta} + \cos{\theta}$ の $0 \le \theta < 2\pi$ における最大値と最小値を求め、そのときの $\theta$ の値を求める問題です。

解析学三角関数三角関数の合成最大値最小値
2025/5/28

1. 問題の内容

関数 y=3sinθ+cosθy = \sqrt{3} \sin{\theta} + \cos{\theta}0θ<2π0 \le \theta < 2\pi における最大値と最小値を求め、そのときの θ\theta の値を求める問題です。

2. 解き方の手順

まず、三角関数の合成を行います。y=asinθ+bcosθy = a \sin{\theta} + b \cos{\theta} は、y=a2+b2sin(θ+α)y = \sqrt{a^2 + b^2} \sin{(\theta + \alpha)} と変形できます。ただし、cosα=aa2+b2\cos{\alpha} = \frac{a}{\sqrt{a^2 + b^2}}sinα=ba2+b2\sin{\alpha} = \frac{b}{\sqrt{a^2 + b^2}} です。
この問題では、a=3a = \sqrt{3}b=1b = 1 なので、a2+b2=(3)2+12=3+1=4=2\sqrt{a^2 + b^2} = \sqrt{(\sqrt{3})^2 + 1^2} = \sqrt{3 + 1} = \sqrt{4} = 2 となります。
したがって、y=2sin(θ+α)y = 2 \sin{(\theta + \alpha)} となります。
cosα=32\cos{\alpha} = \frac{\sqrt{3}}{2}sinα=12\sin{\alpha} = \frac{1}{2} となる α\alpha を求めます。これは、α=π6\alpha = \frac{\pi}{6} です。
したがって、y=2sin(θ+π6)y = 2 \sin{(\theta + \frac{\pi}{6})} と変形できます。
0θ<2π0 \le \theta < 2\pi なので、π6θ+π6<2π+π6\frac{\pi}{6} \le \theta + \frac{\pi}{6} < 2\pi + \frac{\pi}{6} です。
sin\sin 関数の最大値は 11、最小値は 1-1 なので、yy の最大値は 2×1=22 \times 1 = 2、最小値は 2×(1)=22 \times (-1) = -2 となります。
最大値を取るとき、sin(θ+π6)=1\sin{(\theta + \frac{\pi}{6})} = 1 なので、θ+π6=π2\theta + \frac{\pi}{6} = \frac{\pi}{2} となります。よって、θ=π2π6=3π6π6=2π6=π3\theta = \frac{\pi}{2} - \frac{\pi}{6} = \frac{3\pi}{6} - \frac{\pi}{6} = \frac{2\pi}{6} = \frac{\pi}{3} です。
最小値を取るとき、sin(θ+π6)=1\sin{(\theta + \frac{\pi}{6})} = -1 なので、θ+π6=3π2\theta + \frac{\pi}{6} = \frac{3\pi}{2} となります。よって、θ=3π2π6=9π6π6=8π6=4π3\theta = \frac{3\pi}{2} - \frac{\pi}{6} = \frac{9\pi}{6} - \frac{\pi}{6} = \frac{8\pi}{6} = \frac{4\pi}{3} です。

3. 最終的な答え

最大値:22 (θ=π3\theta = \frac{\pi}{3} のとき)
最小値:2-2 (θ=4π3\theta = \frac{4\pi}{3} のとき)

「解析学」の関連問題

半径 $r$ の球形の容器に、単位時間あたり $a$ の割合で体積が増えるように水を入れる。 (1) 水の深さが $h$ ($0 < h < r$) に達したときの水の体積 $V$ と水面の面積 $S...

積分微分体積面積微分方程式
2025/5/29

関数 $f(x)$ に対して、等式 $\int_0^\pi x f(\sin x) dx = \frac{\pi}{2} \int_0^\pi f(\sin x) dx$ を用いて、$\int_0^\...

積分置換積分部分分数分解定積分三角関数対数関数
2025/5/29

関数 $y = f(x)$ において、$f(x) = \frac{1}{x^2}$ のとき、$x$ の区間 1 から 2 までの定積分を求めよ。

定積分関数積分
2025/5/29

関数 $f(x) = x^3$ の導関数 $f'(x)$ を、導関数の定義式 $f'(x) = \lim_{\Delta x \to 0} \frac{f(x+\Delta x) - f(x)}{\D...

導関数微分極限関数の微分
2025/5/29

半径$r$の球形の容器に、単位時間あたり$a$の割合で体積が増えるように水を入れるとき、以下の問いに答える。 (1) 水の深さが$h$ $(0<h<r)$に達したときの水の体積$V$と水面の面積$S$...

微分体積面積
2025/5/29

与えられた3つの関数 $f(x, y)$ に対して、点$(0, 0)$における偏微分係数 $f_x(0, 0)$ と $f_y(0, 0)$ を定義に従って求める問題です。

偏微分多変数関数極限
2025/5/29

$0 < x < 1$ の範囲において、$1-x^2$、$\sqrt{1-x^2}$、$\cos x$ の値の大小を比較する問題です。

不等式関数の大小比較三角関数平方根微分
2025/5/29

$0 \le x < 2\pi$ の範囲で、方程式 $\sin 2x + \sin x = 0$ を解きます。

三角関数方程式微分最大値最小値加法定理
2025/5/29

与えられた極限を計算します。問題は、$\lim_{h \to 0} \frac{\sin(x+h+2y) - \sin(x+2y)}{h}$ を求めることです。

極限三角関数導関数微分
2025/5/29

与えられた3つの関数について、マクローリン展開(テイラー展開の中心が0の場合)を求める問題です。 (1) $f(x) = \frac{1}{x^2-3x+2}$ (2) $f(x) = \frac{x...

マクローリン展開テイラー展開級数部分分数分解微分対数関数
2025/5/29