立方体ABCD-EFGHにおいて、辺AB、ADの中点をそれぞれP、Qとし、線分EGとFHの交点をRとする。また、三角形PQRの重心をKとするとき、点Kが対角線AG上にあることを証明する。$\vec{AB} = \vec{a}, \vec{AD} = \vec{b}, \vec{AE} = \vec{c}$ とするとき、$\vec{AP}, \vec{AQ}, \vec{AR}$ を $\vec{a}, \vec{b}, \vec{c}$ で表し、さらに $\vec{AK}$ を $\vec{a}, \vec{b}, \vec{c}$ で表す。最後に $\vec{AK} = k \vec{AG}$ となるような定数 $k$ が存在することを示す。

幾何学ベクトル空間ベクトル重心立方体
2025/5/29

1. 問題の内容

立方体ABCD-EFGHにおいて、辺AB、ADの中点をそれぞれP、Qとし、線分EGとFHの交点をRとする。また、三角形PQRの重心をKとするとき、点Kが対角線AG上にあることを証明する。AB=a,AD=b,AE=c\vec{AB} = \vec{a}, \vec{AD} = \vec{b}, \vec{AE} = \vec{c} とするとき、AP,AQ,AR\vec{AP}, \vec{AQ}, \vec{AR}a,b,c\vec{a}, \vec{b}, \vec{c} で表し、さらに AK\vec{AK}a,b,c\vec{a}, \vec{b}, \vec{c} で表す。最後に AK=kAG\vec{AK} = k \vec{AG} となるような定数 kk が存在することを示す。

2. 解き方の手順

まず、AP,AQ,AR\vec{AP}, \vec{AQ}, \vec{AR}a,b,c\vec{a}, \vec{b}, \vec{c} で表す。
PはABの中点なので、
AP=12AB=12a\vec{AP} = \frac{1}{2}\vec{AB} = \frac{1}{2}\vec{a}
QはADの中点なので、
AQ=12AD=12b\vec{AQ} = \frac{1}{2}\vec{AD} = \frac{1}{2}\vec{b}
Rは線分FHの中点なので、AR=12(AF+AH)\vec{AR} = \frac{1}{2}(\vec{AF}+\vec{AH}).
AF=AB+BF=a+c\vec{AF} = \vec{AB} + \vec{BF} = \vec{a} + \vec{c}
AH=AD+DH=b+c\vec{AH} = \vec{AD} + \vec{DH} = \vec{b} + \vec{c}
よって、
AR=12((a+c)+(b+c))=12a+12b+c\vec{AR} = \frac{1}{2} ((\vec{a} + \vec{c}) + (\vec{b} + \vec{c})) = \frac{1}{2}\vec{a} + \frac{1}{2}\vec{b} + \vec{c}
次に、AK\vec{AK}を求める。Kは三角形PQRの重心なので、
AK=13(AP+AQ+AR)=13(12a+12b+12a+12b+c)=13(a+b+c)=13a+13b+13c\vec{AK} = \frac{1}{3}(\vec{AP} + \vec{AQ} + \vec{AR}) = \frac{1}{3}(\frac{1}{2}\vec{a} + \frac{1}{2}\vec{b} + \frac{1}{2}\vec{a} + \frac{1}{2}\vec{b} + \vec{c}) = \frac{1}{3}(\vec{a} + \vec{b} + \vec{c}) = \frac{1}{3}\vec{a} + \frac{1}{3}\vec{b} + \frac{1}{3}\vec{c}
AG=AB+BG=AB+AD+AE=a+b+c\vec{AG} = \vec{AB} + \vec{BG} = \vec{AB} + \vec{AD} + \vec{AE} = \vec{a} + \vec{b} + \vec{c}
よって、
AK=13AG\vec{AK} = \frac{1}{3}\vec{AG}

3. 最終的な答え

AP=12a\vec{AP} = \frac{1}{2} \vec{a}
AQ=12b\vec{AQ} = \frac{1}{2} \vec{b}
AR=12a+12b+c\vec{AR} = \frac{1}{2} \vec{a} + \frac{1}{2} \vec{b} + \vec{c}
AK=13a+13b+13c\vec{AK} = \frac{1}{3} \vec{a} + \frac{1}{3} \vec{b} + \frac{1}{3} \vec{c}
AK=13AG\vec{AK} = \frac{1}{3}\vec{AG}

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