不等式 $\frac{1+x}{2} > \log(1+x)$ を解く問題です。ただし、対数関数が定義される条件を考慮する必要があります。

解析学不等式対数関数微分関数の増減極値
2025/5/29

1. 問題の内容

不等式 1+x2>log(1+x)\frac{1+x}{2} > \log(1+x) を解く問題です。ただし、対数関数が定義される条件を考慮する必要があります。

2. 解き方の手順

まず、対数関数が定義されるための条件を考えます。log(1+x)\log(1+x) が定義されるためには、1+x>01+x > 0 である必要があります。したがって、x>1x > -1 が必要です。
次に、関数 f(x)=1+x2log(1+x)f(x) = \frac{1+x}{2} - \log(1+x) を定義し、f(x)>0f(x) > 0 となる xx の範囲を求めることを考えます。
f(x)=1211+x=1+x22(1+x)=x12(1+x)f'(x) = \frac{1}{2} - \frac{1}{1+x} = \frac{1+x - 2}{2(1+x)} = \frac{x-1}{2(1+x)} となります。
f(x)=0f'(x) = 0 となるのは x=1x = 1 のときです。
x>1x > -1 において、f(x)f'(x) の符号を調べます。
* 1<x<1-1 < x < 1 のとき、f(x)<0f'(x) < 0 となり、f(x)f(x) は減少関数です。
* x>1x > 1 のとき、f(x)>0f'(x) > 0 となり、f(x)f(x) は増加関数です。
したがって、x=1x=1f(x)f(x) は極小値を取ります。その値は
f(1)=1+12log(1+1)=1log2f(1) = \frac{1+1}{2} - \log(1+1) = 1 - \log 2
ここで、自然対数の底 ee2<e<32 < e < 3 を満たすので、 1<loge<1.11 < \log e < 1.1 です。log\log は自然対数を意味することに注意してください。
より正確には、e=2.718...e = 2.718... なので、 log2<1\log 2 < 1 となります。 したがって、f(1)=1log2>0f(1) = 1 - \log 2 > 0 です。
また、x=1x=-1 に近づくと 1+x2\frac{1+x}{2}00 に近づき、 log(1+x)-\log(1+x)\infty に発散するので、f(x)>0f(x) > 0 となります。
x>1x > -1f(1)>0f(1) > 0 であり、f(x)f(x)x=1x=1 で極小となることから、x>1x > -1 において f(x)>0f(x) > 0 であることがわかります。

3. 最終的な答え

x>1x > -1

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