2つのベクトルが与えられたとき、それらのベクトルがなす角を求める問題です。具体的には、 (1) $\vec{a} = (2, 3, -1)$、$\vec{b} = (-1, 2, -3)$ (2) $\vec{a} = (1, 0, -1)$、$\vec{b} = (-2, 1, 1)$ のそれぞれについて、ベクトル $\vec{a}$ と $\vec{b}$ のなす角を求めます。

幾何学ベクトル内積角度空間ベクトル
2025/5/29

1. 問題の内容

2つのベクトルが与えられたとき、それらのベクトルがなす角を求める問題です。具体的には、
(1) a=(2,3,1)\vec{a} = (2, 3, -1)b=(1,2,3)\vec{b} = (-1, 2, -3)
(2) a=(1,0,1)\vec{a} = (1, 0, -1)b=(2,1,1)\vec{b} = (-2, 1, 1)
のそれぞれについて、ベクトル a\vec{a}b\vec{b} のなす角を求めます。

2. 解き方の手順

ベクトル a\vec{a}b\vec{b} のなす角を θ\theta とすると、内積の定義から
ab=abcosθ \vec{a} \cdot \vec{b} = |\vec{a}| |\vec{b}| \cos{\theta}
が成り立ちます。したがって、
cosθ=abab \cos{\theta} = \frac{\vec{a} \cdot \vec{b}}{|\vec{a}| |\vec{b}|}
から cosθ\cos{\theta} を計算し、θ\theta を求めることができます。
(1) a=(2,3,1)\vec{a} = (2, 3, -1)b=(1,2,3)\vec{b} = (-1, 2, -3) の場合:
まず、内積 ab\vec{a} \cdot \vec{b} を計算します。
ab=(2)(1)+(3)(2)+(1)(3)=2+6+3=7 \vec{a} \cdot \vec{b} = (2)(-1) + (3)(2) + (-1)(-3) = -2 + 6 + 3 = 7
次に、ベクトルの大きさ a|\vec{a}|b|\vec{b}| を計算します。
a=22+32+(1)2=4+9+1=14 |\vec{a}| = \sqrt{2^2 + 3^2 + (-1)^2} = \sqrt{4 + 9 + 1} = \sqrt{14}
b=(1)2+22+(3)2=1+4+9=14 |\vec{b}| = \sqrt{(-1)^2 + 2^2 + (-3)^2} = \sqrt{1 + 4 + 9} = \sqrt{14}
したがって、
cosθ=71414=714=12 \cos{\theta} = \frac{7}{\sqrt{14} \sqrt{14}} = \frac{7}{14} = \frac{1}{2}
よって、θ=π3\theta = \frac{\pi}{3} (または 60度)。
(2) a=(1,0,1)\vec{a} = (1, 0, -1)b=(2,1,1)\vec{b} = (-2, 1, 1) の場合:
まず、内積 ab\vec{a} \cdot \vec{b} を計算します。
ab=(1)(2)+(0)(1)+(1)(1)=2+01=3 \vec{a} \cdot \vec{b} = (1)(-2) + (0)(1) + (-1)(1) = -2 + 0 - 1 = -3
次に、ベクトルの大きさ a|\vec{a}|b|\vec{b}| を計算します。
a=12+02+(1)2=1+0+1=2 |\vec{a}| = \sqrt{1^2 + 0^2 + (-1)^2} = \sqrt{1 + 0 + 1} = \sqrt{2}
b=(2)2+12+12=4+1+1=6 |\vec{b}| = \sqrt{(-2)^2 + 1^2 + 1^2} = \sqrt{4 + 1 + 1} = \sqrt{6}
したがって、
cosθ=326=312=323=336=32 \cos{\theta} = \frac{-3}{\sqrt{2} \sqrt{6}} = \frac{-3}{\sqrt{12}} = \frac{-3}{2\sqrt{3}} = \frac{-3\sqrt{3}}{6} = -\frac{\sqrt{3}}{2}
よって、θ=5π6\theta = \frac{5\pi}{6} (または 150度)。

3. 最終的な答え

(1) π3\frac{\pi}{3} (または 60度)
(2) 5π6\frac{5\pi}{6} (または 150度)

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