袋の中に白球$n$個、赤球$n$個、青球$n$個、黒球1個の合計$3n+1$個の球が入っている。この袋から球を1つずつ順に取り出していく(取り出した球は袋に戻さない)。 (1) 3回目に取り出した球が黒球である確率を求めよ。 (2) 黒球を取り出すまでに赤球と青球は取り出されていない確率を求めよ。 (3) 黒球を取り出すまでに白球、赤球、青球のいずれも少なくとも1つずつは取り出されている確率を求めよ。
2025/5/29
1. 問題の内容
袋の中に白球個、赤球個、青球個、黒球1個の合計個の球が入っている。この袋から球を1つずつ順に取り出していく(取り出した球は袋に戻さない)。
(1) 3回目に取り出した球が黒球である確率を求めよ。
(2) 黒球を取り出すまでに赤球と青球は取り出されていない確率を求めよ。
(3) 黒球を取り出すまでに白球、赤球、青球のいずれも少なくとも1つずつは取り出されている確率を求めよ。
2. 解き方の手順
(1) 3回目に取り出した球が黒球である確率
3回目に取り出した球が黒球であるためには、以下の3つのパターンが考えられる。
* 1回目、2回目が黒球以外、3回目が黒球
* 1回目が黒球、2回目、3回目が黒球以外
* 1回目、2回目が黒球以外
しかし、3回目に黒球である確率は、1回目に黒球である確率と変わらないという考え方を使うと簡単に解くことができる。なぜなら、どの順番で取り出すかは関係なく、黒球が取り出される確率は、全体の球の数に対する黒球の数の割合で決まるからである。
したがって、3回目に取り出す球が黒球である確率は、
(2) 黒球を取り出すまでに赤球と青球は取り出されていない確率
黒球を取り出すまでの球の取り出し方は以下の2つのパターンしかない
* 白球を取り出す
* 黒球を取り出す
白球を取り出す確率は
黒球を取り出す確率は
黒球をn回以上取り出すことはないから、n回試行してはじめて黒球が出る確率を計算する。
求める確率は、n回連続で白球を取り出す確率 + (n-1)回白球を取り出す+黒球を取り出す確率 + ... + 1回白球を取り出す+黒球を取り出す確率 + 最後に黒球を取り出す確率の総和となる。
または、1回目で黒球を取り出す確率は
1回目で黒球を取り出す、2回目で黒球を取り出す、…、n回目で黒球を取り出す、…、n+1回目で黒球を取り出す確率を計算する。
確率の計算:
まず、黒球を取り出すまでに赤球と青球が取り出されないということは、取り出す球の種類は白球か黒球に限られるということである。
1回目に黒球を取り出す確率は
1回目に白球を取り出し、2回目に黒球を取り出す確率は
1回目に白球、2回目に白球、3回目に黒球を取り出す確率は
k回目に黒球を取り出す確率は となる。
合計は
ただし、これは複雑すぎるので別の解き方を試みる。
黒球を取り出すまでに白球のみ取り出す確率を計算することを考える。黒球を取り出すまでに赤球と青球を取り出さない確率は、白球と黒球を取り出す確率である。白球を取り出す回数をkとするとk=0,1,...,nである。全体でk+1回の取り出しを行うことになる。
(3) 黒球を取り出すまでに白球、赤球、青球のいずれも少なくとも1つずつは取り出されている確率
これは、余事象を考えるのが良い。
黒球を取り出すまでに、白球、赤球、青球のいずれかが取り出されていない確率を計算し、1から引く。
黒球を取り出すまでに、白球、赤球、青球のいずれも取り出されていない確率
=黒球を取り出すまでに、赤と青が取り出されていない確率+黒球を取り出すまでに、白と青が取り出されていない確率+黒球を取り出すまでに、白と赤が取り出されていない確率
=
1から引くので、
これは確率にならないので間違い。
全体から少なくとも一つ取り出されていない確率を引く
3. 最終的な答え
(1)
(2)
(3)