$a$ を実数の定数として、$x$ に関する次の3つの不等式が与えられています。 (1) $\frac{x+1}{3} \le \frac{2x+1}{2} + \frac{7}{6}$ (2) $\sqrt{3}(3-x) \le 3-x$ (3) $a(x+a-5) \le 4(x-1)$ これらの不等式について、いくつかの問いに答えます。
2025/5/29
1. 問題の内容
を実数の定数として、 に関する次の3つの不等式が与えられています。
(1)
(2)
(3)
これらの不等式について、いくつかの問いに答えます。
2. 解き方の手順
(1) 不等式(1)を解きます。
両辺に6を掛けると、
したがって、 です。
不等式(2)を解きます。
(∵ )
不等式(1), (2)のいずれも成り立たない の範囲は、
かつ より、 と の間の値です。よって、 となりますが、そのような は存在しません。したがって、の範囲は存在しないので、との否定は、またはとなり、不等式(1)または(2)のいずれかが成り立つxの範囲は、またはとなります。いずれも成り立たないの値の範囲は、かつなので、との間にあるようなの値ということになります。したがって、との間にあるようなxの値は存在しません。したがって、不等式(1)の解はなので、アイは-2です。また、不等式(1)の解はであり、不等式(2)の解はなので、いずれも成り立たないようなxの値の範囲は、との間になります。よって、なので、ウエは-2、オは3です。
(2) のとき、不等式(3)は
のとき、不等式(3)は
これはすべての実数 に対して成り立ちます。
(3) すべての実数 に対して不等式(1), (2), (3) のいずれかが成り立つような の値の範囲を求めます。不等式(1)の解は 、不等式(2)の解は でした。
不等式(3)の解を考える。
, つまり のとき、 。
, つまり のとき、 。
のとき、不等式(3)はすべてのに対して成立します。
したがって、のとき、。 となるような の範囲は、。よって、の範囲では、常に不等式(1)が成り立つので、不等式(3)がで成り立つ必要はありません。
のとき、。となるような の範囲は、。よって、のとき、常に不等式(2)が成り立つので、不等式(3)がで成り立つ必要はありません。
のとき、不等式(3)はすべてのに対して成り立つ。となるようなの値の範囲を求める。
3. 最終的な答え
(1) アイ:-2, ウエ:-2, オ:3
(2) カキ:-4, ク:③
(3) ケ:-2, コ:4