正規分布に従う変数 $X$ が与えられ、$X$ から標準正規分布に従う変数 $z$ を作る変換式とそのパラメータを求め、さらに $X=100$ となる確率と $X=105$ となる確率を計算し、選択肢の中から最も近い値を選ぶ問題です。ただし、$\sqrt{2} = 1.414$ とします。 $X$ の平均は 100、標準偏差は 5 とします。

確率論・統計学正規分布確率標準正規分布確率計算
2025/5/30

1. 問題の内容

正規分布に従う変数 XX が与えられ、XX から標準正規分布に従う変数 zz を作る変換式とそのパラメータを求め、さらに X=100X=100 となる確率と X=105X=105 となる確率を計算し、選択肢の中から最も近い値を選ぶ問題です。ただし、2=1.414\sqrt{2} = 1.414 とします。 XX の平均は 100、標準偏差は 5 とします。

2. 解き方の手順

まず、zz の式を完成させます。XX は平均 100, 標準偏差 5 の正規分布に従うので、
z=X1005z = \frac{X - 100}{5}
となります。これにより、zz は標準正規分布に従います。
次に、X=100X = 100 となる確率を求めます。連続確率変数の特定の値を取る確率は0ですが、問題文の指示に従い、99.5X100.599.5 \le X \le 100.5 となる確率を計算します。X=100X = 100 に対応する zz の値を求めます。
z=X1005z = \frac{X - 100}{5}X=99.5X = 99.5 を代入すると z=99.51005=0.1z = \frac{99.5 - 100}{5} = -0.1
z=X1005z = \frac{X - 100}{5}X=100.5X = 100.5 を代入すると z=100.51005=0.1z = \frac{100.5 - 100}{5} = 0.1
したがって、P(99.5X100.5)=P(0.1z0.1)P(99.5 \le X \le 100.5) = P(-0.1 \le z \le 0.1) となります。 標準正規分布表が与えられていないので、問題文の選択肢から近いものを選びます。
P(0.1z0.1)=P(z0.1)P(z0.1)P(-0.1 \le z \le 0.1) = P(z \le 0.1) - P(z \le -0.1)
標準正規分布は左右対称なので、P(z0.1)=1P(z0.1)P(z \le -0.1) = 1 - P(z \le 0.1) です。
したがって、P(0.1z0.1)=P(z0.1)(1P(z0.1))=2P(z0.1)1P(-0.1 \le z \le 0.1) = P(z \le 0.1) - (1 - P(z \le 0.1)) = 2P(z \le 0.1) - 1
z=0z=0での確率は0.5、z=0.1z=0.1 付近では、0.5+0.04=0.58なので、その範囲を2倍するとおよそ0.08くらいの確率になるはずです。選択肢の中で、最も近いものは、0.033,0.036,0.043,0.046,0.053,0.056,0.063,0.066 です。正規分布表が与えられていないので正確な値は出せませんが、0.08に近いものを選ぶと、選択肢の中では 0.066が最も近いので、テは7です。
同様に、X=105X = 105 となる確率を求めます。104.5X105.5104.5 \le X \le 105.5 となる確率を計算します。
z=X1005z = \frac{X - 100}{5}X=104.5X = 104.5 を代入すると z=104.51005=4.55=0.9z = \frac{104.5 - 100}{5} = \frac{4.5}{5} = 0.9
z=X1005z = \frac{X - 100}{5}X=105.5X = 105.5 を代入すると z=105.51005=5.55=1.1z = \frac{105.5 - 100}{5} = \frac{5.5}{5} = 1.1
したがって、P(104.5X105.5)=P(0.9z1.1)P(104.5 \le X \le 105.5) = P(0.9 \le z \le 1.1) となります。
標準正規分布表があれば、P(0.9z1.1)=P(z1.1)P(z0.9)P(0.9 \le z \le 1.1) = P(z \le 1.1) - P(z \le 0.9) を計算できます。
正規分布表がないので近似で考えます、P(0.9z1.1)0.86430.81590.0484P(0.9 \le z \le 1.1) \approx 0.8643 - 0.8159 \approx 0.0484
選択肢の中で、最も近いものは、0.046 なので、トは3です。

3. 最終的な答え

ウエオ:100
チケ:5
ツ:1
テ:7
ト:3

「確率論・統計学」の関連問題

与えられた同時確率分布に従う確率変数 $X$ と $Y$ について、以下の問題を解きます。 (a) 周辺確率分布 $P_X$ と $P_Y$ を求めます。 (b) 期待値 $E[X]$、$E[Y]$、...

確率分布期待値周辺確率分布同時確率分布
2025/6/1

大、中、小の3個のサイコロを投げ、それぞれの出る目の数を$a, b, c$とする。このとき、$\frac{a}{bc}$が整数となる場合の数を求める。

場合の数サイコロ整数
2025/6/1

1から50までの数字が書かれた50枚のカードから1枚を引いたとき、そのカードの数字が5の倍数である確率を求める問題です。

確率倍数分数の計算
2025/6/1

10円硬貨、100円硬貨、500円硬貨がそれぞれ1枚ずつあります。この3枚を同時に投げるとき、表が2枚以上出る確率を求めてください。

確率硬貨場合の数
2025/6/1

くじAは10本中当たりが2本、くじBは100本中当たりが5本入っている。それぞれのくじを1本ずつ引くとき、少なくとも1本は当たりくじを引く確率を求める問題です。

確率余事象組み合わせ
2025/6/1

10円硬貨、100円硬貨、500円硬貨がそれぞれ1枚ずつある。この3枚を同時に投げるとき、少なくとも1枚裏が出る確率を求める。

確率硬貨場合の数
2025/6/1

袋の中に白球$n$個、赤球$n$個、青球$n$個、黒球1個の計$3n+1$個の球が入っている。この袋から球を1つずつ順に取り出していく。ただし、取り出した球は袋に戻さない。以下の確率を求めよ。 (1)...

確率条件付き確率場合の数
2025/6/1

袋Aには赤球が3個、白球が4個入っている。袋Bには赤球が4個、白球が3個入っている。袋Aから1個の球を取り出し、次に袋Bから1個の球を取り出すとき、取り出した2個の球の色が異なる確率を求めよ。

確率事象確率の加法定理場合の数
2025/6/1

A, B の2チームが試合をする。1回の試合で、Aが勝つ確率は $\frac{2}{3}$、Bが勝つ確率は $\frac{1}{3}$ であり、引き分けはないとする。先に2勝した方が優勝となるとき、B...

確率試合勝率場合の数
2025/6/1

赤球6個、白球3個が入った袋から球を1個取り出し、色を確認して袋に戻す試行を6回繰り返す。6回目に3度目の赤球が出る確率を求めよ。

確率反復試行組み合わせ
2025/6/1