座標平面上の点 $P(x, y)$ が次の不等式で表される領域内を動くとき、以下の問いに答えよ。 $4x + y \le 9$ $x + 2y \ge 4$ $2x - 3y \ge -6$ (1) $2x + y$ の最大値と最小値を求めよ。 (2) $x^2 + y^2$ の最大値と最小値を求めよ。

1. 問題の内容

座標平面上の点 $P(x, y)$ が次の不等式で表される領域内を動くとき、以下の問いに答えよ。

$4x + y \le 9$

$x + 2y \ge 4$

$2x - 3y \ge -6$

(1) $2x + y$ の最大値と最小値を求めよ。

(2) $x^2 + y^2$ の最大値と最小値を求めよ。

2. 解き方の手順

まず、与えられた不等式が表す領域を図示する。

$4x + y = 9$ ...(1)

$x + 2y = 4$ ...(2)

$2x - 3y = -6$ ...(3)

(1)と(2)の交点は、

$8x + 2y = 18$

$x + 2y = 4$

より、 $7x = 14$ なので、$x = 2$。 $y = 1$. 交点$(2, 1)$

(1)と(3)の交点は、

$12x + 3y = 27$

$2x - 3y = -6$

より、$14x = 21$ なので、$x = \frac{3}{2}$. $y = 9 - 4x = 9 - 6 = 3$. 交点$(\frac{3}{2}, 3)$

(2)と(3)の交点は、

$2x + 4y = 8$

$2x - 3y = -6$

より、$7y = 14$ なので、$y = 2$. $x = 4 - 2y = 4 - 4 = 0$. 交点$(0, 2)$

領域は、上記の3点で囲まれた三角形となる。

頂点は、$(2, 1)$, $(\frac{3}{2}, 3)$, $(0, 2)$

(1) $k = 2x + y$ とおく。$y = -2x + k$ より、傾き$-2$, $y$切片$k$の直線を表す。

領域内の点を通る直線の$y$切片が最大・最小となる点を求める。

$k$が最大になるのは、点$(\frac{3}{2}, 3)$を通るときで、$k = 2 \cdot \frac{3}{2} + 3 = 3 + 3 = 6$。

$k$が最小になるのは、点$(0, 2)$を通るときで、$k = 2 \cdot 0 + 2 = 2$。

(2) $l = x^2 + y^2$ とおく。これは原点を中心とする半径 $\sqrt{l}$ の円を表す。

領域内の点を通る円の半径が最大・最小となる点を求める。

$l$が最小になるのは、原点から最も近い頂点を通るときである。

原点からの距離は、$(2, 1)$が $\sqrt{2^2 + 1^2} = \sqrt{5}$、$(\frac{3}{2}, 3)$が $\sqrt{(\frac{3}{2})^2 + 3^2} = \sqrt{\frac{9}{4} + 9} = \sqrt{\frac{45}{4}} = \frac{3\sqrt{5}}{2}$、$(0, 2)$が $\sqrt{0^2 + 2^2} = 2$。

よって、$(0, 2)$が最も近いので、$l = 2^2 = 4$。

$l$が最大になるのは、原点から最も遠い頂点を通るときである。

$(\frac{3}{2}, 3)$が最も遠いので、$l = (\frac{3\sqrt{5}}{2})^2 = \frac{45}{4}$。

3. 最終的な答え

(1) 最大値 $6$, 最小値 $2$

(2) 最大値 $\frac{45}{4}$, 最小値 $4$