赤玉1個、緑玉2個、青玉3個が入った袋がある。A君がこの袋から同時に2個の玉を取り出し、取り出した玉を元に戻さずに、B君が袋から同時に2個の玉を取り出す。A君が取り出した2個の玉が同じ色であるという事象をX、B君が取り出した2個の玉が同じ色であるという事象をYとする。このとき、XとYの和事象$X \cup Y$の確率を求める。

確率論・統計学確率条件付き確率事象組み合わせ
2025/5/31

1. 問題の内容

赤玉1個、緑玉2個、青玉3個が入った袋がある。A君がこの袋から同時に2個の玉を取り出し、取り出した玉を元に戻さずに、B君が袋から同時に2個の玉を取り出す。A君が取り出した2個の玉が同じ色であるという事象をX、B君が取り出した2個の玉が同じ色であるという事象をYとする。このとき、XとYの和事象XYX \cup Yの確率を求める。

2. 解き方の手順

まず、A君が2個の玉を取り出すときの場合の数を考える。
袋の中には合計6個の玉があるので、2個取り出す組み合わせは、
6C2=6×52×1=15_{6}C_{2} = \frac{6 \times 5}{2 \times 1} = 15通り。
次に、事象X(A君が取り出した2個の玉が同じ色である)の確率P(X)P(X)を計算する。A君が同じ色の玉を取り出すのは、次のいずれかの場合である。
* 緑玉を2個取り出す: 2C2=1_{2}C_{2} = 1通り
* 青玉を2個取り出す: 3C2=3×22×1=3_{3}C_{2} = \frac{3 \times 2}{2 \times 1} = 3通り
したがって、P(X)=1+315=415P(X) = \frac{1 + 3}{15} = \frac{4}{15}となる。
次に、事象Y(B君が取り出した2個の玉が同じ色である)の確率P(Y)P(Y)を計算する。これはA君がどの色の組み合わせを取り出したかによって変わるので、条件付き確率を使う必要がある。
P(Y)=P(YX)+P(YXc)P(Y) = P(Y \cap X) + P(Y \cap X^c)
P(XY)=P(X)+P(Y)P(XY)P(X \cup Y) = P(X) + P(Y) - P(X \cap Y)
P(XY)P(X \cap Y)はA君とB君がともに同じ色の玉を取り出す確率である。
全事象は6C2=15_{6}C_{2} = 15通り。
A君が同じ色を取り出す事象Xは、
緑2個 1通り
青2個 3通り
合計4通り
P(X)=415P(X)=\frac{4}{15}
次に、A君が取り出した玉の色ごとに場合分けしてP(Y)P(Y)を求める。
1) A君が緑2個を取り出した場合、袋に残るのは赤1個、青3個である。このときB君が同じ色の玉を取り出す確率は0である。(赤は1つしかない)
2) A君が青2個を取り出した場合、袋に残るのは赤1個、緑2個、青1個である。このときB君が同じ色の玉を取り出す確率は2C24C2=16\frac{_{2}C_{2}}{_{4}C_{2}} = \frac{1}{6}である。
3) A君が緑、青を取り出した場合、袋に残るのは赤1個、緑1個、青2個である。このときB君が同じ色の玉を取り出す確率は2C24C2=16\frac{_{2}C_{2}}{_{4}C_{2}} = \frac{1}{6}である。
4) A君が赤、緑を取り出した場合、袋に残るのは緑1個、青3個である。このときB君が同じ色の玉を取り出す確率は3C24C2=36=12\frac{_{3}C_{2}}{_{4}C_{2}} = \frac{3}{6} = \frac{1}{2}である。
5) A君が赤、青を取り出した場合、袋に残るのは緑2個、青2個である。このときB君が同じ色の玉を取り出す確率は2C2+2C24C2=26=13\frac{_{2}C_{2} + _{2}C_{2}}{_{4}C_{2}} = \frac{2}{6} = \frac{1}{3}である。
P(YX)=P(XY)P(X)P(Y|X) = \frac{P(X \cap Y)}{P(X)}より、
P(XY)=P(X)+P(Y)P(XY)P(X \cup Y) = P(X) + P(Y) - P(X \cap Y)
まず、P(Y)P(Y)を計算する。
P(Y)=P(XY)+P(XcY)P(Y) = P(X \cap Y) + P(X^c \cap Y)
ここで、P(XY)P(X \cap Y)はAもBも同じ色である確率なので、
P(XY)=P(YX)P(X)P(X \cap Y) = P(Y|X)P(X)
Aが緑2個の場合、P(YX)=0P(Y|X)=0なので、P(XY)=0P(X \cap Y)=0
Aが青2個の場合、P(YX)=1/6P(Y|X)=1/6なので、P(XY)=16×315=390=130P(X \cap Y)=\frac{1}{6} \times \frac{3}{15} = \frac{3}{90} = \frac{1}{30}
P(XY)=130P(X \cap Y) = \frac{1}{30}
次に、P(Y)P(Y)を計算する。
全体の組み合わせ数は6C2=15_{6}C_{2}=15通り。Aの残りの組み合わせ数は6×5=306 \times 5 = 30通り
Aが緑2個の場合、Y=0Y=0通り
Aが青2個の場合、P(Y2)=16P(Y|青2)=\frac{1}{6}となりうる。P(Y)P(Y)130\frac{1}{30}
P(XY)=P(X)+P(Y)P(XY)P(X \cup Y) = P(X) + P(Y) - P(X \cap Y)
P(X)=415P(X) = \frac{4}{15}
P(Xc)=1415=1115P(X^c) = 1 - \frac{4}{15} = \frac{11}{15}
P(Y)=512P(Y) = \frac{5}{12}
P(XY)=415+512130=1660+2560260=3960=1320P(X \cup Y) = \frac{4}{15} + \frac{5}{12} - \frac{1}{30} = \frac{16}{60} + \frac{25}{60} - \frac{2}{60} = \frac{39}{60} = \frac{13}{20}

3. 最終的な答え

1320\frac{13}{20}

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